일본어 뉴스: 北海道地震「スリバー」衝突エリアで地震発生

北海道ほっかいどう地震じしん「スリバー」衝突しょうとつエリアで地震じしん発生はっせい

Sep 13, 2018 15:09

Furigana

今月こんげつ６ろく日にちの北海道ほっかいどうの地震じしんについて、地殻ちかく変動へんどうの専門せんもん家かが分析ぶんせきしたところ、地震じしんは、陸りく側がわのプレートの内部ないぶにある「スリバー」と呼よばれる地下ちかの岩盤がんばんが衝突しょうとつし、ひずみがたまり続つづけているエリアで起おきていたことがわかりました。専門せんもん家かは、西日本にしにほんなどにも同おなじような地下ちかの岩盤がんばんがあり、地震じしんに備そなえる必要ひつようがあると指摘してきしています。地殻ちかく変動へんどうに詳くわしい京都きょうと大学だいがく防災ぼうさい研究所けんきゅうじょの西村にしむら卓也たくや准じゅん教授きょうじゅは、ＧＰＳの観測かんそくデータを使つかって北海道ほっかいどうの地盤じばんの動うごきを分析ぶんせきしました。それによりますと、北海道ほっかいどうの太平洋たいへいように面めんした地域ちいきのうち、東側ひがしがわにあたる根室ねむろ地方ちほうや釧路くしろ地方ちほう、十勝とかち地方ちほうなどの地盤じばんは、年間ねんかんにおよそ２にセンチから３さんセンチほど西向にしむきに動うごいていました。

西村にしむら准じゅん教授きょうじゅによりますと、これは、西向にしむきに動うごく「スリバー」と呼よばれる陸りく側がわのプレート内部ないぶの岩盤がんばんが影響えいきょうしていて、北海道ほっかいどうの沖合おきあいにある海うみ側がわのプレートが陸りく側がわのプレートに沈しずみ込こむ際さいに西向にしむきの力ちからがかかることで、観測かんそくされるということです。

一方いっぽうで、今回こんかいの地震じしんがあった北海道ほっかいどうの西側にしがわにあたる胆振いぶり地方ちほうの地盤じばんはほとんど動うごいておらず、西村にしむら准じゅん教授きょうじゅは、このエリアでは、西向にしむきに動うごく「スリバー」が衝突しょうとつして押おしとどめられているためひずみがたまりやすく、今回こんかいの地震じしんを引き起ひきおこしたとしています。

西村にしむら准じゅん教授きょうじゅによりますと、今回こんかいと同おなじように西向にしむきに動うごく「スリバー」の影響えいきょうでひずみがたまっているエリアは、山陰さんいんや四国しこく、九州きゅうしゅうなど西日本にしにほんの各地かくちにあり、おととしの「熊本くまもと地震じしん」のほか、平成へいせい12年ねんの「鳥取とっとり県けん西部せいぶ地震じしん」などが起おきていたということです。

西村にしむら准じゅん教授きょうじゅは、「陸りく側がわのプレートの中なかでは岩盤がんばんが細こまかく分わかれていて、それが動うごき合あって内陸ないりく地震じしんを発生はっせいさせている。そういう所ところを中心ちゅうしんに地震じしんに対にたいする備そなえを進すすめていく必要ひつようがある」と話はなしています。

「スリバー」は日本にっぽん各地かくちにも

西村にしむら准じゅん教授きょうじゅによりますと、「スリバー」は陸りく側がわのプレートの中なかで分わかれている岩盤がんばんのことで、海うみ側がわのプレートが沈しずみ込こみむ力りょくによって西向にしむきに動うごいているということです。

「スリバー」は北海道ほっかいどうだけでなく西日本にしにほんを中心ちゅうしんに複数ふくすう存在そんざいし、九州きゅうしゅうの熊本くまもと県けんや大分おおいた県けん、それに福岡ふくおか県けんなどには、北海道ほっかいどうの胆振いぶり地方ちほうのように、西向にしむきに動うごいてきた岩盤がんばんと衝突しょうとつし、ひずみがたまりやすくなっているエリアがあるということです。

実際じっさいに、このエリアではおととし４月しがつに、震度しんど７ななの激はげしい揺ゆれを相次あいついで観測かんそくした「熊本くまもと地震じしん」が起おきました。また、13年ねん前まえの平成へいせい17年ねんには、福岡ふくおか県けん西方にしほう沖おきで地震じしんがあり、最大さいだいで震度しんど６ろく弱じゃくを観測かんそくしました。

一方いっぽう、中国ちゅうごく地方ちほうや四国しこくなどでは、「スリバー」が西向にしむきに動うごくことで横よこにずれるようなひずみがたまっていて、18年ねん前まえの平成へいせい12年ねんには、最大さいだいで震度しんど６ろく強きょうを観測かんそくする「鳥取とっとり県けん西部せいぶ地震じしん」が発生はっせいしています。

また、中国ちゅうごく地方ちほうと四国しこくの、「スリバー」の境目さかいめにあたるエリアには、日本にっぽん最大さいだい級きゅうの活かつ断層だんそう「中央ちゅうおう構造こうぞう線せん断層だんそう帯たい」があり、最大さいだいでマグニチュード８はち以上いじょうの巨大きょだい地震じしんが想定そうていされています。西村にしむら准じゅん教授きょうじゅは、「スリバーがぶつかるところや、横よこ方向ほうこうにスライドしてずれ動うごくところは日本にっぽん列島れっとうの各地かくちにあり、地震じしんへの注意ちゅういが必要ひつようだ」と話はなしています。