来年の
即位に
伴う儀式で
皇太子さまがのぼられる「
高御座」
などが、
保管先の
京都御所から
皇居に
運ばれました。「
高御座」は、
歴代の
天皇の
即位の
儀式などで
使われてきたもので、
来年10
月に
皇居で
行われる「
即位礼正殿の
儀」で
皇太子さまがのぼり、
即位を
内外に
宣明されます。
現在の「高御座」は大正天皇の即位にあたって作られ、高さは6メートル50センチ近くあり、数多くの装飾が施されています。
皇后ののぼる「御帳台」とともに京都市の京都御所に保管されていて、ことし6月以降、それぞれの解体作業などが行われてきましたが、合わせて3000ある部品がすべてこん包され、25日、トラック8台に積み込まれました。
そして25日夜遅く、京都御所を出発して陸路で東京に向かい、26日朝9時前から順次、皇居に運び入れられました。
「高御座」と「御帳台」は天皇陛下の即位の儀式の際も皇居に運ばれましたが、過激派が輸送を妨害すると予告する中、自衛隊のヘリコプターが使われるなど厳戒態勢が敷かれました。
今回、陸路での輸送となったことについて宮内庁は「現在の警備情勢から妨害される可能性は低いと考えた」としています。
今後は漆の塗り直しや装飾品の修理などが行われ、儀式に向けた準備が本格的に進められることになります。