3年前、
北海道苫小牧市の
沖合を
航行中の
大型フェリーで
火災が
発生し
乗組員1人が
死亡した
事故で、
運輸安全委員会が
調査報告書を
公表し、
消火活動が
的確に
行われていれば
被害の
拡大を
防げた
可能性があり、
運航会社の
実践的な
訓練などが
不足していたと
指摘しました。
平成27
年7月、
苫小牧市の
沖合を
航行中の
大型フェリー「
さんふらわあ だいせつ」で
火災が
発生し、
乗っていた94
人のうち
乗組員1人が
死亡、
ほかの
全員も
船外への
避難を
余儀なくされました。
運輸安全委員会が公表した調査報告書によりますと、船に積載されていたトラックの冷凍機の配線が不適切だったため、ショートするなどして火が出た可能性が考えられるということです。
一方で、乗組員による初期消火の際、冷凍機のカバー中の出火している箇所に消火剤が届いていなかった可能性や、燃え広がったあとも防火服などを身に着けずに消火に当たっていたため、近くから効果的な放水ができなかった可能性があるとしています。
そのうえで報告書は、消火活動が的確に行われていれば、被害の拡大を防げた可能性があり、フェリーを運航していた「商船三井」による乗組員への実践的な教育と訓練が不足していたと指摘しています。