将棋しょうぎ 藤井ふじい聡さとし太たい七なな段だん「研けんさん積づみタイトル挑戦ちょうせんへ」と抱負ほうふ

現在げんざい高校こうこう２に年生ねんせいの藤井ふじい聡さとし太たい七なな段だん（17）は、去年きょねんは「朝日あさひ杯はい将棋しょうぎオープン戦せん」で連覇れんぱを果はたしたほか、八大やひろタイトルの１ひとつ、王将おうしょう戦せんの挑戦ちょうせん者しゃを決きめるリーグ戦せんに初はじめて進すすみ、挑戦ちょうせん者しゃにはなれなかったものの、トップ棋士きしを相手あいてに４よん勝しょう２に敗はいの好こう成績せいせきを残のこしました。

インタビューに応おうじた藤井ふじい七なな段だんは「初はじめて王将おうしょう戦せんで挑戦ちょうせん者しゃ決定けっていリーグに入はいることができて、トップ棋士きしの方ほうと対戦たいせんを重かさねることができたのが大おおきな収穫しゅうかくだと思おもいます」と去年きょねんを振り返ふりかえったうえで、「課題かだいとしては、時間じかん配分はいぶんがあると思おもいます。まだまだタイトルに向むけて、自分じぶんに足たりないところがあるなと感かんじました」と述のべました。

また、去年きょねん１いち年間ねんかんについて点数てんすうを問とわれると、「結果けっかとしては大おおきなものは残のこせなかったと思おもいますが、成長せいちょうにつながる経験けいけんが多おおくできたので、70点てんくらいと思おもっています」と自己じこ評価ひょうかしていました。

一方いっぽう、高校こうこう生活せいかつについては、「学校がっこうに通かようことで時間じかん的てきに限かぎられてくるところがある一方いっぽうで、将棋しょうぎと違ちがうことに触ふれることも大事だいじかなと思おもっているので、総合そうごう的てきにはプラスの影響えいきょうがあると考かんがえています」と話はなしました。

そのうえで、来年らいねん高校こうこうを卒業そつぎょうしたあとについては、「現時点げんじてんでは、大学だいがくに進学しんがくすることはあまり想定そうていしていないです。18歳さいからの４よん年間ねんかんは、将棋しょうぎのプレーヤーとして成長せいちょうするために非常ひじょうに大切たいせつな時期じきかなと思おもうので、その間そのかんは将棋しょうぎに集中しゅうちゅうして強つよくなれるように頑張がんばりたいと思おもっています」と今いまの思おもいを語かたりました。

一方いっぽう、自身じしんも聖火せいかリレーのランナーに選えらばれたことしの東京とうきょうオリンピックとパラリンピックについて、「どのような競技きょうぎでも若わかい世代せだいの方ほうの活躍かつやくは自分じぶんにとっても刺激しげきになるので、自分じぶんも強つよくなるためのエネルギーにしていきたい」と期待きたいしていました。

そして、ことしの目標もくひょうについて「研鑽けんさん」（けんさん）と書かいた色紙いろがみを取り出とりだし、「2019年ねんにタイトル挑戦ちょうせんという結果けっかを出だすことができなかったので、もっと実力じつりょくをつけることが必要ひつようだと痛感つうかんして、研けんさんということばを選えらびました」と説明せつめいしました。

そのうえで、「2019年ねんはトップ棋士きしの方ほうとの差さを感かんじる場面ばめんも多おおかったので、2020年ねんは研けんさんを積つんで、差さを少すこしでも縮ちぢめられるように努力どりょくして、タイトル挑戦ちょうせんに近ちかづけるよう頑張がんばっていきたい」と意気込いきごみ語かたっていました。

タイトル挑戦ちょうせんを目指めざす戦たたかい

藤井ふじい七なな段だんはことしもタイトル挑戦ちょうせんを目指めざす戦たたかいに挑いどみます。

八はち大だいタイトルのうち、「王位おうい戦せん」では予選よせんを勝ち抜かちぬいて挑戦ちょうせん者しゃを決きめるリーグ戦せんに駒こまを進すすめたほか、「棋聖きせい戦せん」でも挑戦ちょうせん者しゃを決きめる決勝けっしょうトーナメント進出しんしゅつまであと１いち勝しょうに迫せまっています。

日本にっぽん将棋しょうぎ連盟れんめいによりますと、タイトル獲得かくとくの最年少さいねんしょう記録きろくは「18歳さい６ろくか月かげつ」で、ことし７月しちがつに18歳さいになる藤井ふじい七なな段だんが、年内ねんないにタイトル戦せんの挑戦ちょうせん者しゃとなり獲得かくとくを果はたした場合ばあい、この記録きろくを更新こうしんすることになります。

また、去年きょねん惜おしくも昇級しょうきゅうを逃のがした順位じゅんい戦せんでは、今年度こんねんどはここまで７なな勝しょう０ぜろ敗はいで「Ｃし-級きゅう１いち組くみ」の単独たんどくトップに立たっています。

１ひとつ上じょうの「Ｂび-級きゅう２に組くみ」に昇級しょうきゅうできるのは36人にん中ちゅうわずか２に人にんで、３月さんがつにかけて行おこなわれる残のこる３さん局きょくの勝敗しょうはいが注目ちゅうもくされます。

去年きょねん めざましい活躍かつやく

３さん年ねん前まえに公式こうしき戦せん29連勝れんしょうという史上しじょう最多さいたの連勝れんしょう記録きろくを打うちたてた藤井ふじい聡さとし太たい七なな段だんは、去年きょねん１いち年間ねんかんもめざましい活躍かつやくを見みせました。

１月いちがつには、棋士きしのランクを決きめる「順位じゅんい戦せん」で18連勝れんしょうを挙あげ、デビューからの連勝れんしょう記録きろくの歴代れきだい最多さいたに並ならびました。

２月にがつには、「朝日あさひ杯はい将棋しょうぎオープン戦せん」で渡辺わたなべ明あきらさんらトップ棋士きしを破やぶって前年ぜんねんに続つづいて優勝ゆうしょうし、自身じしん初はつとなる棋戦きせんの連覇れんぱを最年少さいねんしょうで果はたしました。

八はち大だいタイトルの１ひとつ「王将おうしょう戦せん」では、挑戦ちょうせん者しゃを決きめる７なな人にん総そう当あたりのリーグ戦せんに初はじめて進すすみ、自身じしん初はつのタイトル挑戦ちょうせんまであと１いち勝しょうというところまで迫せまりましたが、11月つきの最終さいしゅう局きょくで広瀬ひろせ章人あきひとさんに惜おしくも敗やぶれ、挑戦ちょうせんを逃のがしました。

また、ファンの多おおい藤井ふじい七なな段だんはこれまでに多おおくの公式こうしきグッズが作つくられ、３月さんがつには「ボブルヘッド」と呼よばれる首くび振ふり人形にんぎょうが将棋しょうぎ界かいで初はじめて発売はつばいされたことも話題わだいとなりました。