ベトナムの石炭せきたん火力かりょく発電はつでん所しょ 建設けんせつ支援しえんに問題もんだい提起ていき 小泉こいずみ環境かんきょう相しょう

環境省かんきょうしょうによりますと、「ブンアン２に」は三菱みつびし商事しょうじが100％出資しゅっしする子会社こがいしゃなどがベトナムのハティン省しょうに建設けんせつを計画けいかくしており、日本にっぽんの政府せいふ系けい金融きんゆう機関きかんの国際こくさい協力きょうりょく銀行ぎんこうなどが融資ゆうしを検討けんとうしているということです。

小泉こいずみ大臣だいじんは、海外かいがいでの石炭せきたん火力かりょく発電はつでん所しょの建設けんせつ支援しえんについては、石炭せきたんを選えらばざるをえない国くににかぎり、日本にっぽんの高こう効率こうりつの発電はつでん設備せつびを導入どうにゅうするといった、いわゆる４よん要件ようけんがあると指摘してきしたうえで、「これまで、日本にっぽんのプラントメーカーがやることだから公的こうてき支援しえんを行おこなうのだと説明せつめいを受うけてきたが、この一いち例れいに限かぎって言いえば違ちがう。国民こくみんや国際こくさい社会しゃかいから理解りかいを得えられない」と述のべ、関係かんけい省庁しょうちょうに問題もんだい提起ていきし議論ぎろんしていきたいという考かんがえを示しめしました。

海外かいがいでの石炭せきたん火力かりょく発電はつでん所しょの建設けんせつ支援しえんについて、環境かんきょう大臣だいじんが個別こべつの事例じれいをあげて見直みなおしの必要ひつよう性せいに言及げんきゅうするのは異例いれいです。

建設けんせつ支援しえん “４よん要件ようけん”とは

海外かいがいでの石炭せきたん火力かりょく発電はつでん所しょの建設けんせつ支援しえんについては、政府せいふが平成へいせい30年ねん７月しちがつに策定さくていした「エネルギー基本きほん計画けいかく」の中なかで、４よっつの要件ようけんをあげています。

▽エネルギーの安全あんぜん保障ほしょうと経済けいざい性せいの観点かんてんから、石炭せきたんをエネルギー源げんとして選択せんたくせざるを得えないような国くにに限かぎり、▽相手あいて国こくから日本にっぽんの高こう効率こうりつ石炭せきたん火力かりょく発電はつでんへの要請ようせいがあった場合ばあいに行おこなうとしています。そのうえで、▽相手あいて国こくのエネルギー政策せいさくや気候きこう変動へんどう対策たいさくと整合せいごう的てきな形かたちで、▽原則げんそくとして熱ねつ効率こうりつが高たかく二に酸化さんか炭素たんその排出はいしゅつが従来じゅうらいよりも少すくない発電はつでん設備せつびについて、導入どうにゅうを支援しえんするとしています。

小泉こいずみ環境かんきょう大臣だいじんは、先月せんげつ開ひらかれた「ＣＯＰ25」で、このいわゆる４よん要件ようけんへの問題もんだい意識いしきを述のべたうえで、「石炭せきたん火力かりょく発電はつでんの海外かいがい輸出ゆしゅつに公的こうてき支援しえんを行おこなっていることについては前向まえむきなアクションを起おこせると考かんがえている」として、海外かいがいへの建設けんせつ支援しえんはなんらかの規制きせいをすべきだという考かんがえを明あきらかにしていました。

三菱みつびし商事しょうじ「現時点げんじてんでは回答かいとうできない」

小泉こいずみ環境かんきょう大臣だいじんの発言はつげんについて、三菱みつびし商事しょうじは「個別こべつの案件あんけんについて現時点げんじてんでは回答かいとうすることはできないが、当社とうしゃとしてはすでに開発かいはつに着手ちゃくしゅした案件あんけんを除のぞいて、新規しんきの石炭せきたん火力かりょく発電はつでん事業じぎょうには取り組とりくまない方針ほうしんだ」とコメントしています。

国際こくさい協力きょうりょく銀行ぎんこう「融資ゆうしを決定けっていした事実じじつない」

小泉こいずみ環境かんきょう大臣だいじんの発言はつげんについて、国際こくさい協力きょうりょく銀行ぎんこうは「ベトナムのブンアン２にの案件あんけんについては、当社とうしゃとして融資ゆうしを決定けっていした事実じじつはない。石炭せきたん火力かりょく発電はつでん事業じぎょうに対にたいする融資ゆうしについては、政府せいふの方針ほうしんにのっとって対応たいおうするのが大だい前提ぜんていで、今後こんごも政府せいふの方針ほうしんにのっとって対応たいおうしていきたい」とコメントしています。