日本新聞: 新型肺炎「指定感染症」にする政令施行あすに前倒し政府方針

新型しんがた肺炎はいえん「指定してい感染かんせん症しょう」にする政令せいれい施行しこうあすに前倒まえだおし政府せいふ方針ほうしん

Jan 31, 2020 11:01

Furigana

政府せいふは新型しんがたのコロナウイルスによる肺炎はいえんを法律ほうりつに基もとづく「指定してい感染かんせん症しょう」などにする政令せいれいについて、来月らいげつ７なな日にちとしていた施行しこう日びを１いち日にちに前倒まえだおしする方針ほうしんを固かためました。これによって１いち日にちから、国内こくないで感染かんせんが確認かくにんされた場合ばあいに、法律ほうりつに基もとづいて強制きょうせい的てきな入院にゅういんなどの措置そちを取とることができるようになります。

指定してい感染かんせん症しょう強制きょうせい入院にゅういんや休業きゅうぎょう指示しじも

指定してい感染かんせん症しょうは、都道とどう府県ふけん知事ちじが患者かんじゃに対にたいして感染かんせん症しょうの対策たいさくが整ととのった医療いりょう機関きかんへの入院にゅういんを勧告かんこくし、従したがわない場合ばあいは強制きょうせい的てきに入院にゅういんさせられるほか、患者かんじゃが一定いってい期間きかん、仕事しごとを休やすむよう指示しじできるようになります。

入院にゅういんなどでかかる医療いりょう費ひは公費こうひで負担ふたんされます。

指定していの期間きかんは原則げんそく１いち年間ねんかんで、さらに最大さいだいで１いち年ねん延長えんちょうすることができます。

これまでに

▽平成へいせい15年ねんの重症じゅうしょう急性きゅうせい呼吸こきゅう器き症しょう侯こう群ぐん「ＳＡＲＳ」、

▽平成へいせい25年ねんのＨえいち７ななＮ９きゅう型がたの鳥とりインフルエンザ、

▽平成へいせい26年ねんの中東ちゅうとう呼吸こきゅう器き症候しょうこう群ぐん「ＭＥＲＳ」などが指定していされ、今回こんかいの肺炎はいえんは５ご例れい目めとなります。

検疫けんえき感染かんせん症しょう検査けんさ指示しじに従したがわなければ罰則ばっそく

検疫けんえき感染かんせん症しょうに指定していされると、空港くうこうや港みなとなどの検疫けんえき所しょで感染かんせんが疑うたがわれる人ひとが見みつかった場合ばあい、法律ほうりつに基もとづいて検査けんさや診察しんさつを指示しじできるようになります。

具体ぐたい的てきには、空港くうこうや港みなとなどで入国にゅうこく者しゃに症状しょうじょうが出でていないかを質問しつもんし、感染かんせんが疑うたがわれる症状しょうじょうがあった場合ばあいは検査けんさや診察しんさつを受うけるよう指示しじできます。

さらに入国にゅうこく時じに感染かんせんの疑うたがいがある人ひとについては、一定いってい期間きかん、健康けんこう状態じょうたいについて報告ほうこくを求もとめることができます。

これらに従したがわない場合ばあいは、罰則ばっそくを科かすことができます。

官房かんぼう長官ちょうかん「希望きぼうする日本人にっぽんじん全員ぜんいん責任せきにん持もち帰国きこくさせたい」

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで、帰国きこくを希望きぼうする日本人にっぽんじんは現地げんちにおよそ140人にんいて、大半たいはんは武漢ぶかん市し以外いがいに在住ざいじゅうする人ひとだとしたうえで、チャーター機きの第だい４よん便びんの運航うんこうについては「すべての帰国きこくを求もとめる邦人ほうじんは責任せきにんを持もって帰国きこくさせたい。武漢ぶかんに向むかっている人ひとは、中国ちゅうごくの国内こくない事情じじょうでたどり着たどりつけない人ひともたくさんいるので、そうした状況じょうきょうを見みながら検討けんとうしていきたい」と述のべました。

また、「指定してい感染かんせん症しょう」などにする政令せいれいの施行しこうを、１いち日にちに前倒まえだおしする方針ほうしんについて「『指定してい感染かんせん症しょう』には罰則ばっそくがついており、人権じんけんの問題もんだいなどから周知しゅうち期間きかんが必要ひつようだという見解けんかいだったが、ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-＝世界せかい保健ほけん機関きかんが、国際こくさい的てきに懸念けねんされる公衆こうしゅう衛生えいせい上じょうの緊急きんきゅう事態じたいを宣言せんげんしたことを受うけて、あすから実施じっしすることにした」と説明せつめいしました。