香港の
議会に
当たる立法会で25
日、
補欠選挙が
行われ、
中国に
批判的な
民主派が
議席を
失う結果となり、
中国寄りの
立場を
取る親中派の
影響力がさらに
強まる見通しです。
香港の
立法会では、
おととしの
選挙のあと、
民主派の
議員6人が
就任の
宣誓を
正しく行わなかった
などとして
議員資格を
失いました。
そのうちの1議席をめぐり、25日、補欠選挙が行われ、民主派から2人が立候補して票が割れたこともあり、元テレビ局記者の親中派の候補が当選しました。
香港の立法会は定数70のうち、直接選挙で選ばれる議員と、職能団体ごとの選挙で選ばれる議員が半数ずつで構成され、議員提案による法律の修正などには双方の過半数が必要とされています。
今回の補欠選挙の結果、直接選挙の枠の35議席のうち、親中派が18議席、民主派が16議席となりました。
今後、まだ空席の1議席を民主派が獲得しても親中派に及ばないため、直接選挙の枠で親中派が過半数を押さえる構図が確定しました。
すでに親中派は職能団体別の枠でも過半数を維持しているため、立法会において親中派の影響力がさらに強まる見通しです。
一方、今回の補欠選挙は投票率がおととしの選挙より14ポイント低い44%にとどまり、中国による締めつけが強まる中で、香港の人々の政治に対する関心が薄れつつあるという指摘が出ています。