フランス・パリの
観光名所、シャンゼリゼ
通りで
1日、
燃料税の
引き上げに
抗議する
デモ隊の
一部が
暴徒化しました。パリでは
一連の
衝突で、100
人以上がけがをする
事態となりました。フランス
国内では、
ガソリンや
軽油価格の
高騰に
加え、
地球温暖化対策として
来年1月から
燃料税が
引き上げられることに
抗議する
大規模な
デモが
先月から
断続的に
行われ、
1日も
全国各地で
合わせて
6万5000
人がデモに
参加し、
一部では
治安部隊と
衝突が
起きました。
このうち、パリ中心部のシャンゼリゼ通りでは、デモのシンボルとなっている作業用の黄色いベストを着た大勢の人たちが凱旋門の周辺や通りの広い範囲を占拠し、一部は警察隊に石を投げるなど暴徒化しました。
これに対して治安部隊が催涙弾や放水車を使って排除に乗り出し、パリ警視庁によりますと、パリでは一連の衝突で、200人以上が拘束され、デモ隊と治安部隊の合わせて100人以上がけがをしたということです。
パリ近郊からデモに参加した男性は、「『環境にやさしいフランス』という掛け声の裏で、一般市民が重い税金の犠牲になる」と訴えていました。
シャンゼリゼ通りはクリスマスを前にしたこの時期、大勢の買い物客や観光客でにぎわいますが、1日はデモに備えてほとんどの店が営業を控えるなど異例の事態となりました。
マクロン大統領「暴力許さない」
フランスのマクロン大統領は1日、アルゼンチンで開かれたG20の後の記者会見で、「治安部隊を襲い、店を略奪し、建物に火をつけ、凱旋門を汚すような行為はいっさい正当化できない。抗議や批判は受け付けるが暴力は許さない」と述べ、パリの観光名所、シャンゼリゼ通りで、デモ隊の一部が暴徒化したことを強く批判しました。
そのうえで、帰国次第、緊急の会議を開いて、今後の対応を検討する考えを示しました。