国産初のジェット
旅客機、MRJを
開発する「
三菱航空機」は、カナダの
大手航空機メーカーから
企業秘密を
不正に
手に
入れたとして
訴えられたの
に対し、「MRJの
開発を
阻害するための
行為だ」
などとして、
逆にメーカー
側を
相手取り、
訴えを
起こしました。MRJの
開発を
進める三菱航空機は、カナダの「ボンバルディア」から
小型旅客機の
開発にあたった
元従業員を
採用し、
機体の
安全性を
担保する「
型式証明」を
航空当局から
取得するための
企業秘密を
不正に
手に
入れたとして、
損害賠償などを
求める訴えを
アメリカ シアトルの
裁判所に
起こされています。
これについて、三菱航空機は「MRJの開発を阻害するための行為だ」などとして、28日、逆にボンバルディアを相手取り、シアトルの裁判所に訴えを起こしました。
ボンバルディアとの裁判では、三菱航空機は、元従業員を採用した際に機密情報の不正な流用がないよう誓約書を取っているとして、訴えの却下を申し立てています。
三菱航空機が新たに訴えを起こしたことで、両社の対立は深まることが予想され、来年半ばとしているMRJの初号機の納入にどう影響するのかが注目されます。
これについて三菱航空機は「ボンバルディアの不当な主張がMRJの開発や市場投入に影響を与えるものではない」とコメントしています。
ボンバルディアは争う姿勢明確に
カナダのボンバルディアは28日、「知的所有権を正当に守るために訴訟を起こしたボンバルディアを相手に、逆に訴えを起こした三菱航空機の行為は見当違いであり、不誠実だ」とするコメントを発表しました。
さらに、三菱航空機が機体の安全性を担保する「型式証明」を航空当局から取得するための企業秘密を不正に手に入れようとしたのは明らかだとしたうえで、「ボンバルディアの権利を強力に行使する」として争う姿勢を明確にしています。