Actualités japonaises: 「ステルシング」性暴力の一種だとして被害を訴える声

「ステルシング」性せい暴力ぼうりょくの一種いっしゅだとして被害ひがいを訴うったえる声こえ

Jun 24, 2022 19:06

Furigana

性行為せいこういの際さいに、同意どういがないのにコンドームを使用しようしないなどの「ステルシング」と呼よばれる行為こういについて、性せい暴力ぼうりょくの一種いっしゅだとして被害ひがいを訴うったえる声こえが相次あいついでいて、専門せんもん家かは、対策たいさくの必要ひつよう性せいを指摘してきしています。

「ステルシング」は性行為せいこういの最中さいちゅうにコンドームを同意どういなく外はずすなどの行為こういで、望のぞまない妊娠にんしんのリスクや性せい感染かんせん症しょうのおそれのほか大おおきな精神せいしん的てきダメージを受うけることがあります。

性せい被害ひがいに詳くわしい弁護士べんごしなどによりますと、最近さいきんは、恋人こいびとどうしであっても性せい暴力ぼうりょくの一いち種しゅととらえられるようになり、アメリカなどでは社会しゃかい的てきな問題もんだいにもなっているということです。

都内とないに住すむ30代だいの女性じょせいは去年きょねん、40代だいの男性だんせいと親したしい関係かんけいになりましたが、性行為せいこうい中ちゅうにコンドームを装着そうちゃくするよう求もとめたところ装着そうちゃくするふりをして実際じっさいにはつけていなかったことが分わかったということです。

男性だんせいに対にたいし「妊娠にんしんのリスクを考かんがえてくれていない。信しんじていたのに失望しつぼうした」と伝つたえましたが、十分じゅうぶんな謝罪しゃざいがないまま会あう機会きかいがなくなったということです。

女性じょせいは妊娠にんしんの不安ふあんなどから睡眠すいみん不足ふそくになり、精神せいしんが不安定ふあんていで仕事しごとに集中しゅうちゅうできないといった影響えいきょうが出でたということです。

女性じょせいは「相手あいては、何なにが悪わるいのか理解りかいしようとしない態度たいどで、自分じぶんさえよければという身勝手みがってな考かんがえに憤いきどおっている。コンドームを途中とちゅうで外はずされても女性じょせい側がわは気付きづきにくく、この問題もんだいを考かんがえてほしい」と訴うったえていました。

こうした被害ひがいの訴うったえは海外かいがいだけでなく日本にっぽんでも相次あいつぐようになっているということで、ステルシングの実態じったいに詳くわしい上原うえはら幹男みきお弁護士べんごしは「まさに性せい暴力ぼうりょくの一いち種しゅであり、相手あいてに精神せいしん的てきな苦痛くつうを与あたえた場合ばあいは、法的ほうてきな責任せきにんを負おう可能かのう性せいもある。被害ひがいを生うまない対策たいさくが必要ひつようだと考かんがえている」と指摘してきしています。

相談そうだんに応おうじるNPO「被害ひがい表面ひょうめん化かしにくい」

若わかい世代せだいの性せいの悩なやみの相談そうだんに応おうじている東京とうきょうのNPO法人ほうじん「ピルコン」には、年間ねんかんおよそ800件けんの相談そうだんが寄よせられていますが、最近さいきんでは「ステルシング」による被害ひがいの相談そうだんも目立めだつようになっているということです。

この中なかでは「最近さいきんできた彼氏かれしとコンドームをつけて性行為せいこういしたが、途中とちゅうで違和感いわかんに気付きづいて確認かくにんすると、コンドームが完全かんぜんに外はずされていた。妊娠にんしんするかもしれず不安ふあんだ」などといった内容ないようの相談そうだんがあるということです。

「ピルコン」の染そめ矢や明日香あすか理事りじ長ちょうは、日本にっぽんではステルシングに関にかんする詳くわしい実態じったいはほとんど明あきらかになっていないとしたうえで「女性じょせいが被害ひがいに気付きづいたとしても、相手あいてとの関係かんけいの悪化あっかをおそれて周囲しゅういへの相談そうだんをためらい表面ひょうめん化かしにくいのが現状げんじょうだ」と話はなしています。

そのうえで「男性だんせい側がわとしては、軽かるい気持きもちでコンドームを外はずすというケースも多おおい。避妊ひにんに協力きょうりょくしないことは相手あいての尊厳そんげんを傷きずつける行為こういであることを社会しゃかい全体ぜんたいで認識にんしきしていくことが重要じゅうようだ」と指摘してきしています。