海洋研究開発機構の藤原義弘上席研究員は「巨大な体に驚いた。深海にはまだまだ驚くことが多く残されている」と話しています。
また、ほかの深海魚を威嚇する様子について「口を大きく開けるのは縄張りを主張したり、ほかの生物を追い払ったりするための肉食の魚の典型的な行動ではありますが、それを撮影できたのは大変貴重です。まだまだギョっとするような生き物がいるかもしれません」と目を輝かせて話していました。
さかなクン「大きく“すギョい”迫力です」
ヨコヅナイワシは静岡県沖の駿河湾で発見されて、去年、新種と確認されたばかりの大型の深海魚で、これまでに捕獲されたり、撮影されたりした個体は6匹しかなく、生態は謎に包まれています。
海洋研究開発機構の研究グループは去年10月、伊豆諸島の八丈島から南西に100キロほどの沖合の水深2000メートルの深海にカメラを沈めたところ、ヨコヅナイワシをカラー映像で撮影することに成功しました。
推定された全長は2メートル53センチと巨大で、これまで駿河湾で確認された最大の個体のおよそ2倍だったということです。
ヨコヅナイワシは表面が黒く、餌が入ったかごにゆっくりと近づき、別の深海魚に大きく口を開けて威嚇して追い払ったあと、餌を食べようとかごにかみつく様子が確認できました。
