グリーンランドやアイスランド沿岸の冷たい海にすむ大型のサメが1匹、中米ベリーズ沖のカリブ海で見つかり、研究者らを驚かせています。
フロリダ国際大学(FIU)の発表によると、「グリーンランドシャーク」とも呼ばれるニシオンデンザメが、この海域で見つかったのは初めてです。ベリーズ沖には世界2位の規模を誇るサンゴ礁が広がっています。
FIUの博士課程に在籍する学生が、地元漁民と協力してイタチザメに追跡タグを付ける作業の途中に釣り上げました。
イタチザメとは明らかに違うその姿を写真に撮って指導教官に送ったところ、ニシオンデンザメまたはニシオンデンザメとオンデンザメの雑種であることが確認されました。
2016年に発表された研究によると、ニシオンデンザメは寿命が少なくとも400年と、世界の脊椎(せきつい)動物の中で最も長いです。体長約7メートル、体重1.5トンにも達するが、動きも成長も遅いです。水温の低い深海を好むため観察は難しく、その生態は今もなぞに包まれています。