Japanese News: 新型ウイルス急性すい炎などの治療薬に効果か東大グループ

新型しんがたウイルス急性きゅうせいすい炎ほのおなどの治療ちりょう薬やくに効果こうかか東大とうだいグループ

Mar 18, 2020 13:03

Furigana

新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんした患者かんじゃの治療ちりょうに、急性きゅうせいすい炎ほのおなどの薬くすりが使つかえる可能かのう性せいがあると、東京とうきょう大学だいがくのグループが発表はっぴょうしました。早はやければ、今月こんげつ中ちゅうにも実際じっさいに患者かんじゃへの投与とうよを始はじめ、効果こうかの検証けんしょうを行おこなうとしています。

これは、東京とうきょう大学だいがく医科いか学がく研究所けんきゅうじょの井上いのうえ純一郎じゅんいちろう教授きょうじゅらが記者きしゃ会見かいけんで明あきらかにしました。

井上いのうえ教授きょうじゅのグループは、新型しんがたコロナウイルスのたんぱく質たんぱくしつを使つかった細胞さいぼうでの実験じっけんで、国内こくないで急性きゅうせいすい炎ほのおなどの治療ちりょうに使つかわれる「ナファモスタット」という薬くすりがウイルスが細胞さいぼうに侵入しんにゅうするのを妨さまたげ、増殖ぞうしょくするのを抑おさえる効果こうかが期待きたいできることを突き止つきとめたということです。

この薬くすりは、およそ30年ねんにわたって急性きゅうせいすい炎ほのおなどに対にたいして使用しようされていて、どう作用さようするかも分わかっているということで、早はやければ今月こんげつ中ちゅうにも国立こくりつ国際こくさい医療いりょう研究けんきゅうセンターなどと共同きょうどうで実際じっさいに薬くすりを患者かんじゃに投与とうよして、安全あんぜん性せいや効果こうかを確たしかめる臨床りんしょう研究けんきゅうを始はじめるとしています。

新型しんがたコロナウイルスに対にたいして、国内こくないではエイズの発症はっしょうを抑おさえる薬くすりやインフルエンザの治療ちりょう薬やくなどを実際じっさいに患者かんじゃに投与とうよして効果こうかや安全あんぜん性せいの検証けんしょうが進すすめられています。

研究けんきゅうグループは、「ナファモスタット」が中東ちゅうとうなどで感染かんせんが広ひろがったコロナウイルスの一種いっしゅ、ＭＥＲＳに対にたいして効果こうかが期待きたいできるとする研究けんきゅうを４よん年ねん前まえに出だしており、井上いのうえ教授きょうじゅは「効果こうかが期待きたいされているほかの薬くすりとの併用へいようも考かんがえながら、早はやく臨床りんしょう研究けんきゅうを始はじめたい」と話はなしています。