えびの高原の
硫黄山は、
鹿児島県と
宮崎県にまたがり
20を
超える火山から
なる「
霧島連山」に
ある活火山の
1つです。
ここ数年、
火山活動の
高まりを
示す兆候が
続いてきました。
えびの高原の
硫黄山は、
鹿児島県と
宮崎県にまたがり、
20を
超える火山から
なる「
霧島連山」に
ある活火山の
1つです。
標高は1317メートルで、火口の西側のおよそ1キロから2キロ付近にはえびの高原の観光施設が点在しています。
気象庁によりますと、16世紀から17世紀ごろに溶岩が流出する噴火が起き、火口からおよそ2キロ付近まで20センチ以上の噴石が飛んだと見られるほか、江戸時代の1768年に水蒸気噴火が起きた記録があります。
硫黄山周辺では、3年前の平成27年、13年ぶりに噴気が出ているのが確認されるなど、火山活動の高まりを示す兆候が続いてきました。
去年4月以降、噴気の量が増加したほか、5月に、東京大学地震研究所が行った現地調査で噴気が出ている場所の内部でわずかに土砂が吹き出した痕跡が確認され、気象庁は、噴火警戒レベルを2に引き上げました。
その後、去年10月には噴火警戒レベルを1に引き下げましたが、ことし(平成30年)2月19日から20日にかけて、硫黄山周辺で火山性地震が増加しました。
さらに、この時期に地下の熱水や火山ガスなどの動きを示すとされる「低周波地震」が山の浅いところを震源に発生したほか、活発な噴気活動や地熱が異常に高い領域が見られ、山の西のふもとで出るわき水には、去年11月以降、高温の火山ガスに由来する成分も顕著に増加していました。
このため、気象庁は、再び噴火警戒レベルを2に引き上げ、小規模な噴火が起きるおそれがあるとして硫黄山からおおむね1キロの範囲で噴火に伴う大きな噴石に警戒を呼びかけていました。