野生のコアラの
生息数が
減少し
続けているオーストラリア
南東部のニューサウスウェールズ
州で、
およそ37億円を
投じてコアラの
保護区を
確保し、
専用の
病院などを
設置して
いく保護戦略が
発表されました。オーストラリア
南東部、ニューサウスウェールズ
州は
7日、オーストラリア
固有の
動物で
あるコアラを「
国の
宝」と
位置づけ、
3年間で
4470万オーストラリアドル(
日本円で
約37億円)をかけて
保護する
戦略を
発表しました。
コアラは、宅地開発で生息地が狭まり、車にはねられたりストレスで病気になったりして生息数が減少していて、ニューサウスウェールズ州ではこの15年から20年ほどの間に、個体数が推計で26%減少しています。
新たな戦略では、2万4000ヘクタール余りの土地を保護区として確保することや、病気やけがをしたコアラを手当てする専用の病院を建設することなどが盛り込まれています。
シドニー近郊の動物園で記者会見したベレジクリアン州首相は「子どもたちが本を見てコアラの姿を知るようなことがあってはならない。少なくとも現在の生息数を維持し、将来的には増えていくようにしたい」と述べ、州を挙げてコアラを保護し、生息数の減少に歯止めをかけていく決意を示しました。