日本相撲協会は、
夏場所後の
今月30日に
関脇 栃ノ
心の
大関昇進に
向けた
臨時理事会を
開催することを
決め、
栃ノ
心の
場所後の
大関昇進が
事実上決まりました。
栃ノ
心は、
上位陣とは
総当たりと
なる前頭3枚目だった
初場所で
14勝1敗の
成績で
初優勝を
果たし、
続く春場所では
関脇で
10勝を
挙げました。
大関昇進を目指した今場所は、初日から白星を重ね、12日目には横綱 白鵬を破って12連勝し、26日の14日目を終えた時点で直近3場所の勝ち星の合計は大関昇進の目安となる33勝を上回る36勝としていました。
大関昇進の議論をあずかる日本相撲協会審判部は、夏場所千秋楽の27日、八角理事長に大関昇進に向けた臨時理事会の招集を要請しました。
これを受けて、夏場所後の今月30日に理事会の開催が決まり、栃ノ心の大関昇進が事実上決まりました。
阿武松審判部長は「ここ数場所を見ていても相撲の安定感は十分だ。大関に値すると強く思った。特に12日目に横綱・白鵬に勝った相撲は大きい」と述べ、栃ノ心の相撲内容を高く評価しました。
栃ノ心の大関昇進は、今月30日に開かれる番付編成会議と臨時理事会をへて正式に決まります。
ジョージア出身 平成18年春場所で初土俵
栃ノ心は、ジョージア出身の30歳。
日本に来る前は柔道やロシア生まれの格闘技「サンボ」を学びました。
18歳の時の平成18年春場所で初土俵を踏み、恵まれた体格を生かした力強い四つ相撲で番付を上げました。初土俵から2年後の平成20年夏場所で新入幕を果たすスピード出世で、平成22年名古屋場所では小結まで昇進しました。
その後も幕内に定着していましたが、平成25年名古屋場所の取組で右ひざのじん帯などを断裂する大けがを負い、4場所続けて休場、幕下にまで転落しました。
しかし栃ノ心は地道な稽古を続け、復帰した場所から幕下と十両で4場所連続優勝、1年後には幕内に返り咲きます。力強い四つ相撲は、けがを克服するための稽古をへてさらに磨きがかかり、平成28年名古屋場所では自身最高位となる関脇にまで番付を上げました。
そしてことし初場所に前頭3枚目ながら14勝1敗の好成績で平幕優勝を果たし、大関挑戦の場所となった今場所も初日から12連勝するなど安定した強さを見せ、大関の座をつかみ取りました。
審判部長「上を目指す大関に」
阿武松審判部長は栃ノ心について、「ここ数場所を見ていても相撲の安定感は十分だ。大関に値すると強く思った。特に12日目に横綱 白鵬に勝った相撲は大きい」と相撲内容を高く評価しました。
そのうえで、「本格的な四つ相撲をとる大関、そして上を目指す大関になってほしいと思う」と期待を話していました。