Báo tiếng Nhật: ニホンウナギ資源回復へ初の稚魚放流実験

ニホンウナギ資源しげん回復かいふくへ初はつの稚魚ちぎょ放流ほうりゅう実験じっけん

Jun 20, 2018 15:06

Furigana

絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅに指定していされているニホンウナギの資源しげん回復かいふくにつなげようと、岡山おかやま県けんのベンチャー企業きぎょうと中央ちゅうおう大学だいがくが、ウナギの稚魚ちぎょを川かわに放流ほうりゅうしてどれだけ定着ていちゃくするかを検証けんしょうする国内こくない初はつの実験じっけんを始はじめました。ニホンウナギは、国内こくないの河川かせんなどで成長せいちょうしたあと海うみに出でて卵たまごを産うみ、そこでふ化ふかした稚魚ちぎょのシラスウナギが、再ふたたび戻もどってきて成長せいちょうしますが、近年きんねんはこのシラスウナギの漁獲ぎょかく量りょうが減少げんしょう傾向けいこうにあります。

こうした中なか、岡山おかやま県けんのベンチャー企業きぎょう「エーゼロ」と中央ちゅうおう大学だいがくの海部かいふ健三けんぞう准じゅん教授きょうじゅのグループは、川かわで成長せいちょうするウナギの数かずを増ふやそうと、岡山おかやま県けん西粟倉にしあわくら村むらで、稚魚ちぎょを放流ほうりゅうして効果こうかを検証けんしょうする国内こくない初はつの実験じっけんを始はじめました。

20日にちから特殊とくしゅな試薬しやくで頭あたまの組織そしきに印しるしを付つけた体長たいちょうおよそ10センチ、重おもさが平均へいきん２にグラムほどのニホンウナギの稚魚ちぎょ500匹ひきの放流ほうりゅうが始はじまり、これから数すう年間ねんかん川かわにどれだけ定着ていちゃくしたかや、成長せいちょうの度合どあいを調しらべます。

放流ほうりゅうにあたっては、稚魚ちぎょだけでなく、ある程度あるていどの期間きかん養殖ようしょくして育そだてたウナギも同時どうじに放はなし、稚魚ちぎょのほうが定着ていちゃくしやすいかどうかも確認かくにんします。

中央ちゅうおう大学だいがくの海部かいふ健三けんぞう准じゅん教授きょうじゅは「ウナギの資源しげん回復かいふくは、適切てきせつな資源しげん管理かんりや生息せいそく環境かんきょうの改善かいぜんによって、放流ほうりゅうには頼たよらないことが大切たいせつだが、緊急きんきゅう避難ひなん的てきに放流ほうりゅうを行おこなう場合ばあい、どうすれば資源しげん回復かいふくにつながるか検証けんしょうしたい」と話はなしています。

岡山おかやまでの研究けんきゅう成果せいかが重要じゅうような役割やくわり

ニホンウナギの保護ほごに向むけては、資源しげん量りょうや生態せいたいに関にかんする詳細しょうさいな情報じょうほうが必要ひつようですが、岡山おかやま県内けんないで生み出うみだされた研究けんきゅう成果せいかが、国際こくさい的てきに重要じゅうような役割やくわりを果はたしています。

日本にっぽんや中国ちゅうごくなど東アジアひがしあじあに生息せいそくする「ニホンウナギ」は、近ちかい将来しょうらい、絶滅ぜつめつする危険きけん性せいが高たかいとして、４よん年ねん前まえ、世界せかいの野生やせい生物せいぶつの専門せんもん家かなどで作つくるＩＵＣＮ＝国際こくさい自然しぜん保護ほご連合れんごうによって絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅに指定していされました。

指定していの根拠こんきょとしてＩＵＣＮがまとめた文書ぶんしょには、岡山おかやま県内けんないでの天然てんねんのウナギの漁獲ぎょかく量りょうが著いちじるしく減少げんしょう傾向けいこうにあることや、旭川あさひかわから児島こじま湾わんにかけて行おこなわれた研究けんきゅうで、成長せいちょう期きのウナギが生息せいそく場所ばしょに応おうじて、甲殻こうかく類るいや昆虫こんちゅう、小しょう魚さかなを餌えさとしていることなど、岡山おかやま県内けんないで中央ちゅうおう大学だいがくの海部かいふ健三けんぞう准じゅん教授きょうじゅらが行おこなった研究けんきゅう成果せいかが引用いんようされています。

今回こんかい、稚魚ちぎょの放流ほうりゅう実験じっけんを行おこなうベンチャー企業きぎょうの「エーゼロ」はおととしから、岡山おかやま県けん西粟倉にしあわくら村むらの廃校はいこうになった小学校しょうがっこうでウナギの養殖ようしょくに挑いどんでいて、どうすれば持続じぞく可能かのうな形かたちで養殖ようしょく業ぎょうを営いとなめるか、検証けんしょうしていきたいとしています。