東京消防庁が40台余りの消防車両を出して消火活動にあたっていますが、地上3階地下3階の建物のうちおよそ1500平方メートルが焼けました。
東京消防庁によりますと、これまでに工事関係者など18人がけがをして、このうち4人が重傷だということです。
また、逃げ遅れて建物に取り残されている人が複数いるという情報があるということで、東京消防庁や警視庁が確認を進めています。
現場は小田急電鉄・多摩線の唐木田駅から1キロ余り離れた住宅街です。
建設会社「およそ300人が作業中」
工事を請け負っている安藤ハザマ首都圏建築支店によりますと、火災が起きた建物は鉄骨造りの地上3階・地下3階建ての「事務所ビル」で、建築面積は5361平方メートルだということです。
おととし10月に着工し、ことし9月に完成する予定で、90%程度工事が進んでいて、26日はおよそ300人が作業をしていたということです。
会社では、現地の状況や作業員の安全について確認を急いでいます。
火事の現場のそばで視聴者の男性が撮影した映像には、黒い煙が次々と上がっている様子が確認できます。
撮影した男性によりますと、近くのコンビニエンスストアにいたところ、「助けてくれ」という声がして外に出てみると、黒い煙が出て化学繊維が燃えるようなにおいがしたということです。
その後、コンビニエンスストアの駐車場には、工事現場から大勢の人たちが逃げてきたということです。
近くのうどん店の従業員の男性は「午後2時前に雨が降ってきたのかと思うくらいあたりが暗くなり、急に焦げ臭いにおいが立ちこめてきた。店は営業しているが、客が入れる状態ではない」と話していました。
近くに住む80代の女性は「家の窓から工事現場を見たが、黒い煙がもくもくと出ていた。消防車や救急車がたくさん来て騒然としている。去年夏ごろに工事が始まり、もうすぐ完成すると聞いていたが、ふだんから多くの作業員が出入りしていたので心配です」と話していました。