気象災害のさらなる
激甚化が
見込まれることを
受けて、
気象庁は、
局地的な
豪雨や
竜巻などの
激しい現象の
発生を
1時間前までに
高い精度で
予測する「シビアストームアラート」と
呼ばれる
新たな
情報の
発表を
目指すことになり、
今後、
技術開発を
進めることになりました。
これは、
1日開かれた
国の
審議会の
会合で
示された
提言案に
盛り込まれたものです。
提言案では、気象災害の激甚化や社会情勢の変化が見込まれることから、次の東京オリンピック・パラリンピックの開催から10年後にあたる2030年に向けて、気象情報のさらなる高度化が必要だとしています。
そのうえで、素早い避難につなげるため、局地的な豪雨や竜巻などの激しい現象の発生を1時間前までに高い精度で予測する「シビアストームアラート」と呼ばれる新たな情報の発表を目指すことになりました。
具体的には、ことし6月に導入された新しいスーパーコンピューターや、地上から上空10キロ程度まで同時に電波を発射し、雲や雨、それに風向きなどを30秒程度で観測できる「フェーズドアレイ」と呼ばれる最新鋭の気象レーダー、それにAI=人工知能も駆使し、豪雨や竜巻などの激しい現象を引き起こす積乱雲の「卵」を早期に発見し、危険性の高い場所などを精度よく予測するということです。
さらに、スーパーコンピューターによる数値予報をさらに高度化させることで、先月の西日本を中心とした豪雨や去年の九州北部豪雨などで記録的な大雨をもたらした「線状降水帯」の発生や停滞を予測し、特別警報級の大雨の危険度の情報を、半日程度前までに提供することを目指すということです。
これは、今月中に正式に提言される見込みで、気象庁は、今後、具体的な技術開発を進める方針です。