園児えんじ２に人にん死亡しぼう事故じこ 「前まえをよく見みずに右折うせつ」と逮捕たいほの女おんな

別べつの園児えんじ１いち人にんが意識いしき不明ふめいの重体じゅうたいになっているほか、合あわせて13人にんが重軽傷じゅうけいしょうを負おいました。

警察けいさつによりますと、事故じこは交差点こうさてんを直進ちょくしんしようとした軽けい乗用車じょうようしゃに、右折うせつしようとした乗用車じょうようしゃが衝突しょうとつし、そのはずみで軽けい乗用車じょうようしゃが歩道ほどうに乗り上のりあげたということです。

警察けいさつは乗用車じょうようしゃを運転うんてんしていた大津おおつ市しの新立しんだて文子ふみこ容疑ようぎ者しゃ（52）を逮捕たいほして、過失かしつ運転うんてん致死傷ちししょうの疑うたがいで調しらべています。

これまでの調しらべで、乗用車じょうようしゃは右折うせつ専用せんようのレーンから前まえを走はしる車くるまに続つづくようにして右折うせつしようとしていたことが分わかっていますが、警察けいさつによりますと、新立しんだて容疑ようぎ者しゃは調しらべに対にたいし、「前まえをよく見みずに右折うせつした」と供述きょうじゅつしているということです。

また、交差点こうさてんで衝突しょうとつした２に台だいは、前まえの部分ぶぶんが壊こわれたりフロントガラスの一部いちぶにひびが入はいったりしていますが、損傷そんしょうの程度ていどが大おおきくないことから、警察けいさつはどの程度ていどの速度そくどが出でていたのかなど、詳くわしい状況じょうきょうを調しらべています。

通学つうがく路ろの安全あんぜん対策たいさくは

小学校しょうがっこうの通学つうがく路ろにおける安全あんぜん対策たいさくについては、2012年ねんに京都きょうと府ふ亀岡かめおか市しで、集団しゅうだん登校とうこう中ちゅうの児童じどうの列れつに車くるまが突っ込つっこんで10人にんが死傷ししょうした事故じこが起おきたあと、文部もんぶ科学かがく省しょうなどが継続けいぞく的てきに調査ちょうさしています。

通学つうがく路ろのなかで安全あんぜん対策たいさくが必要ひつような箇所かしょは、2012年度ねんどには全国ぜんこくで７なな万まん4400か所かしょほどありましたが、2017年度ねんど末まつの時点じてんでは、ハードの整備せいびやボランティアによる見回みまわりなどが進すすみ、2200か所かしょ余あまりまで減へっているということです。

しかし、調査ちょうさは通学つうがく路ろにかぎられるため、今回こんかい事故じこがあったような通学つうがく路ろ以外いがいの道路どうろについては安全あんぜん対策たいさくはもちろんのこと、実態じったいの把握はあくさえ難むずかしいのが実情じつじょうだといいます。

文部もんぶ科学かがく省しょうは各かく自治体じちたいや学校がっこうで警察けいさつなどと協力きょうりょくして、ハードとソフトの両面りょうめんから対策たいさくを検討けんとうしてほしいとしています。

直進ちょくしんと右折うせつの事故じこ １いち年ねんで１いち万まん8000件けん以上いじょう

警察庁けいさつちょうによりますと、今回こんかいの事故じこのように、交差点こうさてんで直進ちょくしんの車くるまと右折うせつの車くるまが衝突しょうとつして起おきた人身じんしん事故じこは、去年きょねん１いち年間ねんかんに全国ぜんこくで１いち万まん8712件けんに上のぼり、このうち130件けんが死亡しぼう事故じこでした。

交通こうつう事故じこ総合そうごう分析ぶんせきセンターによりますと、右折うせつの車くるまのドライバーが直進ちょくしんの車くるまを見落みおとす要因よういんには、急いそぎの用事ようじがあるなどの焦あせりや、一定いっていの時間じかん、右折うせつのために車くるまを待機たいきさせている間まに生しょうじる油断ゆだん、それに前まえにいる車くるまなどによって視界しかいが遮さえぎられることなどが挙あげられるということです。

警察けいさつは右折うせつの際さいは周まわりをよく確認かくにんするなど、安全あんぜん確認かくにんを徹底てっていするよう呼よびかけています。

７なな年ねん前まえの事故じこ 遺族いぞく「記憶きおくよみがえり苦くるしい」

７なな年ねん前まえ、京都きょうと府ふ亀岡かめおか市しで無む免許めんきょ運転うんてんの少年しょうねんの車くるまが小学生しょうがくせいの列れつに突っ込つっこみ、10人にんが死傷ししょうした事故じこの遺族いぞくがＮＨＫえぬえいちけいの取材しゅざいに応おうじ「事故じこで人ひとの命いのちが失うしなわれることが当たり前あたりまえではいけない」と悔くやしさをにじませました。

７なな年ねん前まえの平成へいせい24年ねん４月しがつ、京都きょうと府ふ亀岡かめおか市しで、無む免許めんきょで居眠いねむり運転うんてんをしていた当時とうじ18歳さいの少年しょうねんの車くるまが小学生しょうがくせいの列れつに突っ込つっこみ、児童じどう２に人にんと子こどもに付き添つきそっていた妊娠にんしん中ちゅうの松村まつむら幸みゆき姫ひめさん（26）の３さん人にんが死亡しぼうし、７なな人にんが重軽傷じゅうけいしょうを負おいました。

大津おおつ市しでの事故じこを受うけて、松村まつむらさんの父親ちちおやの中江なかえ美よし則そくさんが９きゅう日にち、大阪おおさか府内ふないでＮＨＫえぬえいちけいの取材しゅざいの応おうじ、「また小ちいさな子こどもや女性じょせいが巻き込まきこまれる事故じこが起おきてしまった。過去かこの記憶きおくがよみがえり、苦くるしさを感かんじる。事故じこで人ひとの命いのちが失うしなわれることが当たり前あたりまえではいけない」と悔くやしさをにじませました。

そのうえで、「運転うんてんする人ひとは歩行ほこう者しゃの近ちかくを通とおる時ときは、より慎重しんちょうに運転うんてんしてほしい。ガードレールなど人ひとの命いのちを守まもるための歩行ほこう者しゃに寄り添よりそった道路どうろの整備せいびを、通学つうがく路ろだけにこだわらず進すすめてほしい」と述のべて、運転うんてんする人ひとに交通こうつう安全あんぜんへの自覚じかくを促うながすとともに、歩行ほこう者しゃの安全あんぜんを守まもるためのハード面めんの整備せいびの必要ひつよう性せいを訴うったえました。