アメリカの
トランプ大統領は、メキシコとの
国境を
越えて
入国する
不法移民があとを
絶たないのはメキシコの
対応が
不十分なためだとして、
来月からメキシコから
輸入されるすべての
物品に
5%の
関税を
上乗せすることを
明らかにしました。
不法移民を
防ぐために
関税措置で
対抗するのは
極めて異例で、
議論を
呼び
そうです。
トランプ大統領は30
日夜、
声明を
発表し、メキシコとの
国境を
越えて
入国する
不法移民があとを
絶たないのはメキシコの
対応が
不十分なためだと
非難しました。
そのうえで、非常事態への対応を定めた法律に基づいて、メキシコから輸入されるすべての物品に5%の関税を来月10日から上乗せすることを明らかにしました。
声明では、状況が改善されなければ毎月さらに5%ずつ最終的に25%まで上乗せするとしています。
アメリカの国境警備当局によりますと、ことしに入ってから先月までに不法入国で拘束された人は30万人余りと去年の同じ時期の2倍に増えています。
多くが中米のホンジュラス、グアテマラ、エルサルバドルから治安の悪化や貧困を理由にアメリカへの入国を試みる人たちで、国境地帯では当局の対応が追いついていません。
トランプ大統領は声明で「メキシコが断固とした対応を取らなければ大きな代償を払うことになる」と述べ、対応を迫っています。
不法移民を防ぐための事実上の制裁措置として、輸入品への関税を上乗せするのは極めて異例で議論を呼びそうです。
メキシコ外務省高官「黙っていない 強く対抗」
メキシコのメディアによりますと、メキシコ外務省の高官は30日「アメリカが関税の上乗せを行動に移せばメキシコ経済に破滅的であり、深刻な影響がある。メキシコは黙っておらず、強く対抗する」と述べて、トランプ政権が関税上乗せを実施すれば報復措置に踏み切る考えを示しました。