23日午後7時40分すぎ、神戸市灘区宮山町の高羽踏切で、大阪梅田駅行きの特急列車が軽自動車と衝突しました。
阪急電鉄や警察によりますとこの事故で、列車の先頭車両の前の車輪が脱輪しましたが、およそ400人の乗客にけがはなく、軽自動車を運転していた42歳の男性も無事でした。
警察によりますと軽自動車を運転していた男性は、「踏切近くの坂道に車をとめて用事で外に出たが、サイドブレーキをかけ忘れていた」と話しているということです。
この事故で、阪急神戸線は、夙川駅と新開地駅の間の上下線で運転を見合わせていて、再開のめどはたっていないということです。
現場は阪急六甲駅近くの住宅街にある踏切で、警察が当時の状況を詳しく調べています。
乗客「突き上げるような強い衝撃」
衝突した列車の2両目に乗っていた20代の男子大学生は、「『キー』という急ブレーキをかける音がした数秒後に、何かとぶつかる音がして列車が止まりました。座席に座っていましたが、ぶつかった瞬間、隣の人に体全体で強く押される感覚がありました。列車が動いていないのでどうやって帰ろうか困っています」と話していました。
2両目に乗っていた別の20代の男性は「急ブレーキの音と突き上げるような強い衝撃を感じました。何かにぶつかったのだろうと思いましたが、しばらくは何があったのか分からず、車内は少しだけざわついていました。ぶつかった直後には1両目だけが停電していたのですが、数分後にはすべての車両の電気が消え、しばらく停電した車内に乗っていました」と話していました。
住民「事故の瞬間 家が少し揺れた」
現場近くに住む男性は「すごい音の警笛が鳴ったあとガシャンという音がして、すぐにガリガリという音が聞こえました。事故の瞬間は家が少し揺れました」と話していました。
鉄道事故調査官を派遣へ
神戸市内の阪急電鉄の踏切で列車と車が衝突した事故について国の運輸安全委員会は、24日午前、現場に鉄道事故調査官を派遣して事故の原因を調べることにしています。