エジプトで
開かれている
気候変動対策の
国連の
会議「COP27」は、
気候変動で
引き起こされた「
損失と
損害」に
特化した
資金支援をめぐって
交渉が
難航する
中、
途上国側は、
基金の
創設を
強く
求める声明を
発表する
など先進国側に
譲歩を
迫っています。
「COP27」では、気候変動によって引き起こされた「損失と損害」に特化した資金支援をめぐり、基金の創設を求める途上国側と慎重な先進国側の間で意見の隔たりがあり、交渉は難航しています。
こうした中、島しょ国などで作るグループは16日、声明を発表し「一部の先進国は交渉の進展を遅らせようとしている。私たちの国は限界まで追い込まれ、これ以上遅れれば、生きていけない」として基金の創設を改めて強く求めました。
そのうえで「『損失と損害』のための基金の創設に失敗するのは世界にとって過ちだ」と訴え、先進国側に譲歩を迫っています。
一方、EU=ヨーロッパ連合のティメルマンス上級副委員長は、取材に対し「基金の創設には何年もの時間がかかる。最もぜい弱な国々を支援するためには今ある手段を使って直ちに資金を投入できる」と述べ、基金の創設には慎重な考えを示しました。
双方の意見の隔たりは埋まっておらず、18日の会期末に向けて妥協点を見いだせるか、依然として不透明な状況です。