ニューヨークのマンハッタンで、ふだんは
高層ビルに
隠れて
沈む夕日が12
日、
摩天楼のわずかな
隙間にゆっくりと
沈む
様子が
見られ、
足早に
歩くニューヨーカーも
立ち止まって、
珍しい夕日に
見入っていました。マンハッタンの
中心部は
道路が
碁盤の
目のように
整備されていて、
夏至をはさんで
年に
2回、
東西およそ3キロにわたる
道路の
先に、10
分間ほど
夕日が
沈むのを
見ることが
できる日があります。
12日は午後8時16分ごろ、摩天楼の谷間に夕日が見え始めると、集まった人たちから歓声が上がりました。夕日は、逆光で影になった摩天楼の谷間からビルの窓ガラスを赤く照らしたり、道路に集まった見物客に長い影を落としたりしながら、ゆっくりと沈みました。
この現象は、ニューヨークに住む天文学者が巨大な石の柱の間に夕日が沈むイギリスの古代遺跡ストーンヘンジになぞらえ「マンハッタンヘンジ」と名付け、知られるようになりました。
ことしは5月にも観測のチャンスがありましたが、曇り空で夕日は見られませんでした。
1年ぶりとなる幻想的な夕日を写真に収めようと、多くの人が車道の真ん中に出て撮影したため、安全確保のため警察が車両を一時的に止める一幕もありました。
去年スペインからニューヨークに移住したという24歳の男性は「引っ越して以来、この瞬間を1年近く待っていました。ついに見られてうれしいです」と喜んでいました。