「京都アニメーションは私が最も大好きなアニメスタジオなので、多くの人がけがをしたと知り本当に悲しく思っています。スタジオと、そこで働く人たちの無事を祈っています」。
「私の心と愛は京都アニメーションのすべての人とともにあります。彼らの身に起きたことを信じることができません」。
「京都アニメーションで起きたことは悲劇以外のなにものでもありません。私もひどく動揺しています。本当にひどい。ケガをした方や亡くなった方、家族の方々のために祈ります」などという投稿が相次いでいて、作品を愛する世界中のファンが悲しみや回復を願う気持ちを表しています。
「何の恨みが?!ひどすぎる」 ネットに驚きや怒りの声
「京都アニメーション」で放火とみられる火災が起き、犠牲者が出たことについて、ネット上では驚きや怒りの声が上がっています。
ツイッターには「すばらしい作品をいっぱい生み出してくださっているのに・・・何の恨みが?!ひどすぎる」。
「京都アニメーションの作品があったから今の自分があるくらい、趣味とか生活とか人生への影響が多大すぎるので、動揺が半端ない」など、ショックを受けたというファンからの投稿が相次いでいます。
中には、京都アニメーションが数多くの人気作品を制作していることに触れ、「京アニは日本の宝なのに・・・」。「どれだけの人の熱意と苦労の結晶が失われたのかと思うと言葉にならない」といった投稿もありました。
また「素敵な作品を送り出して下さったスタッフさんが犠牲になるなんて、こんなに哀しいことは無い」。「エンターテインメントで人々を喜ばせようと尽力してくれている方々がなんでこんな目に」といった怒りの投稿も数多くありました。
研究者「日本のアニメを変えてきた会社」
アニメーションの研究者で、明治大学の氷川竜介特任教授によりますと「京都アニメーション」は東京中心だったアニメーション業界で、地方に拠点を置く先駆けになった会社だということです。
氷川特任教授によりますと、京都アニメーションは20年ほど前から「涼宮ハルヒの憂鬱」や「らき☆すた」、「けいおん!」など、次々と話題作を発表し、日本だけでなく海外でも高い人気を集めてきたということです。
特に平成18年に発表された「涼宮ハルヒの憂鬱」はインターネットでの配信が本格化したこともあり、日本のアニメーションがアメリカをはじめ、海外で受け入れられていくきっかけの1つとなった作品だということです。
一方、当時、東京一極集中だったアニメーション業界の中で、設立当初から京都にスタジオを構えてヒット作を次々と発表し、地方に拠点を置くスタジオができる突破口になったということです。
氷川特任教授は「映像の高いクオリティーや脚本力、それに演出力など総合力があり、京都アニメーションという名前をブランドとして確立させた。日本のアニメを変えてきた会社なのでこのような火災が起きて非常に驚いている」と話していました。