IT大手ヤフーの検索データによりますと、九州北部や関東甲信などで梅雨入りが発表された11日、ネット上では「梅雨」ということばと一緒に「体調不良」や「頭痛」といったことばが多く検索されていたということです。
ヤフーによりますと例年、梅雨の時期には同じ傾向がみられ、去年1年間に「梅雨 体調不良」と検索した人のデータを分析すると、40代が3割弱、30代が2割余りと合わせて半数以上にのぼるほか、全体の7割以上を女性が占めると推定されています。
ツイッター上では「梅雨の時期特有のかゆみがきた」とか「体がだるい」などといった投稿が相次いでいるほか、ことしは新型コロナウイルスの影響でマスクによる顔の肌荒れを訴える人もいます。
子どものころからアトピー性皮膚炎の症状があるという愛知県の40代の男性は、毎年、梅雨入り前ごろから顔や腕に発疹やかゆみが現れてかゆみで眠れないこともあり、ひどい時は皮膚科で点滴を打ってもらったりアルコールで顔を拭いたりして対処しているということです。
梅雨がすぎた真夏にはある程度、症状は落ち着くということで、男性は「顔がかゆくなると、外にも出たくなくなるくらいとても憂うつな気分になります」と話しています。
東京・港区で内科や皮膚科の診療を行う医師の松崎道男さんによりますと梅雨の時期は高温多湿による不快感や急な気候の変化などで自律神経のバランスを崩しやすくめまいや体のだるさ、食欲不振、頭痛などの症状を訴える患者が増える傾向にあるということです。
また、カビやダニが増え、せきや体のかゆみなどのアレルギー症状を引き起こす人もいるほか、食中毒や熱中症も起こりやすく注意が必要だということです。
松崎さんは「クーラーや除湿機などを適切に利用して、快適に過ごせる環境を作っていくことが大切だ。晴れた日には布団を干したり、丁寧に掃除したりしてカビやダニを取り除くことも症状の軽減に効果がある」と話しています。そのうえで、「アレルギーなどの症状がある場合には、内科や皮膚科など、専門の医療機関に早めに相談してほしい」と呼びかけています。