Japanese News: 想いよ届け！アルプスの声援が復活～高校野球センバツ

想おもいよ届とどけ！アルプスの声援せいえんが復活ふっかつ～高校こうこう野球やきゅうセンバツ

Mar 21, 2023 20:03

Furigana

4年ねんぶりに声援せいえんが認みとめられたセンバツ高校こうこう野球やきゅう。応援おうえん団だんが集つどうアルプス席せきを取材しゅざいすると「この時ときを待まっていた」と言いわんばかりの熱気ねっきが伝つたわってきます。温あたためてきたエール、大だい迫力はくりょくの演奏えんそう、どこかふるさとを感かんじさせる独特どくとくの応援おうえん。グラウンドの選手せんしゅたちと一緒いっしょになって、勝利しょうりを目指めざしています。

“想おもいよ、届とどけ！”

（センバツ取材しゅざい班はん山内やまうち司つかさ・小舟こふね祐輔ゆうすけ・山中やまなか智さとし里さと）

《この日ひのために…》

【東邦とうほう（愛知あいち）】

「めっ声こえ出だしていこうぜ！」4年ねんぶりの優勝ゆうしょうを狙ねらう東邦とうほう高校こうこうのアルプス席せきでは、野球やきゅう部員ぶいんの威勢いせいのいいかけ声かけごえが響ひびき渡わたっていました。

「めっ声こえ」とは、東邦とうほうで代々だいだい受け継うけつがれてきた「めっちゃ声こえを出だす」という意味いみのことばです。

チームでは「めっ声こえ東邦とうほう」という新あたらしい応援おうえん歌かをつくりましたが、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで完成かんせいから4年間ねんかん、披露ひろうすることができていませんでした。

ようやく訪おとずれた披露ひろうの機会きかい。

大おおきなエールが選手せんしゅたちに送おくられていました。

【鳥取とっとり城北じょうほく（鳥取とっとり）】

鳥取とっとり城北じょうほくのアルプス席せきには、どこかパワフルさを感かんじさせるチアリーダーがいました。

13人にんのチアリーダーのうち、5人にんはなんと女子じょし相撲すもう部員ぶいんなのです。

鳥取とっとり城北じょうほくは相撲すもうの強豪きょうごう校こうで、横綱よこづな・照あきらノ富士ふじや注目ちゅうもくの新しん十じゅう両りょう・落合おちあいなど大だい相撲すもうの力士りきしを輩出はいしゅつしてきました。女子じょしの相撲すもう部ぶも去年きょねん7月つきに全ぜん日本にっぽん女子じょし相撲すもう大会たいかいの一般いっぱん団体だんたいで優勝ゆうしょうしています。

ただ、大会たいかいでは声こえを出だしての応援おうえんができず、もどかしい思おもいをしていました。そうしたなか、センバツ大会たいかいで、声こえを出だしての応援おうえんも可能かのうになったことを受うけて、チアリーディング部ぶの一員いちいんになることを買かって出でたのです。

「精一杯せいいっぱい応援おうえんする」と臨のぞんだキャプテンの中島なかじま雫しずくさん。

振り付ふりつけの中なかには、相撲すもうの“突っ張つっぱり”のような動うごきを組み込くみこみ、スタンドを盛り上もりあげていました。

チームがフォアボールをしっかり選えらんで“押し出おしだし”で得点とくてんしたのは、相撲すもうならではの応援おうえんが力ちからになったから？。

《ダイナミックな演奏えんそうも戻もどってきた》

【智弁和歌山ちべんわかやま（和歌山わかやま）】

吹奏楽すいそうがく部ぶも50人にんの人数にんずう制限せいげんがなくなり、智弁和歌山ちべんわかやまのアルプス席せきには79人にんの吹奏楽すいそうがく部ぶの部員ぶいん全員ぜんいんが集結しゅうけつしました。

そして、チームに勝利しょうりをもたらすとされているオリジナルの応援おうえん曲きょく「ジョックロック」で、選手せんしゅたちを後押あとおししました。

高校こうこう野球やきゅうファンにも人気にんきのある「ジョックロック」。

1点てんを追おう場面ばめんで演奏えんそうが始はじまると、チームがたちまち同点どうてんに追おいつきました。

吹奏楽すいそうがく部ぶ部長ぶちょうの小谷おたに俊介しゅんすけさんは「全員ぜんいんで楽器がっきを吹ふく機会きかいがコロナ禍かになってからあまりなかったので、甲子園こうしえんで79人にんという人数にんずうで演奏えんそうできてとてもうれしかったです。ジョックロックは点数てんすうが入はいって欲ほしいときにかける曲きょくなので、ボルテージもすごく上あがって、みんなで気合きあい入いれて吹ふけたかなと思おもいます」と話はなしていました。

【大阪桐蔭おおさかとういん（大阪おおさか）】

大阪桐蔭おおさかとういんの吹奏楽すいそうがく部ぶは、全国ぜんこくコンクールで金賞きんしょうをとるなど、実力じつりょくは折り紙付おりがみつき。アルプス席せきには、100人にんを超こえる吹奏楽すいそうがく部員ぶいんが集あつまりました。

去年きょねんは人数にんずう制限せいげんのため、クラリネットの担当たんとう部員ぶいんをはじめ、およそ半数はんすうが応援おうえんに参加さんかすることができず「ことしこそは全員ぜんいんで選手せんしゅの力ちからになる応援おうえんを」とおよそ30曲きょくを準備じゅんびしてきました。

クラリネットを担当たんとうする前川まえかわ美結みゆさんは「去年きょねんは悔くやしかったです。今回こんかい初はじめて甲子園こうしえんという舞台ぶたいで、みんなで演奏えんそうすることができて、とても楽たのしくて気持きもちがいいです」とうれしそうに話はなしていました。

また、部長ぶちょうの江口えぐち禾柑さんは「人数にんずう制限せいげんがなくなり、より大だい音量おんりょうで、そして声こえでも想おもいを届とどけられるようになりました」と話はなしていました。

《ふるさとを感かんじさせる応援おうえんも復活ふっかつ》

【高知こうち（高知こうち）】

高知こうちのアルプス席せきを盛り上もりあげたのは、伝統でんとうの「よさこい踊おどり」です。

応援おうえん団だんやダンス部ぶの生徒せいとが「必勝ひっしょう」と書かかれた楽器がっきの「鳴子なるこ（なるこ）」を両手りょうてに、躍動やくどう感かんあふれる踊おどりを披露ひろうしました。

「高知こうちの城下じょうかへきてみいや」などと声こえ高たからかに歌うたいながら、グラウンドの選手せんしゅたちにエールを送おくりました。

【沖縄尚学おきなわしょうがく（沖縄おきなわ）】

沖縄おきなわの学校がっこうの応援おうえんと言いえば「ハイサイおじさん」。

そのメロディーに合あわせて響ひびくのが独特どくとくの指ゆび笛ふえです。

沖縄尚学おきなわしょうがくのアルプス席せきからは吹奏楽すいそうがく部ぶの演奏えんそうする音楽おんがくに合あわせて「ピューピュー」というリズミカルな笛ふえの音色ねいろが聞きこえてきました。

応援おうえんに駆かけつけた50代だいの女性じょせいは「やっとここに戻もどってくることができました。沖縄尚学おきなわしょうがくが初はつ優勝ゆうしょうした1999年ねんの大会たいかいから毎回まいかい来きています。ここ数すう年ねんは、声援せいえんが送おくれず、こんなにさみしいことはなかったという思おもいでした。沖縄おきなわの“ソウル”が選手せんしゅたちに届とどけばいい」と話はなしていました。