アメリカのことし7
月から
先月までのGDP=
国内総生産の
伸び率は、
前の3
か月と
比べて
プラス2.0%でした。ことしに
入ってから6%を
超える高い伸びが
続いていましたが、サプライチェーン=
供給網の
混乱などによって
回復のペースが
大きく
鈍る結果となりました。
アメリカ商務省が28日発表したことし7月から先月までのGDPの速報値は、年率に換算した実質の伸び率が前の3か月と比べてプラス2.0%となりました。
アメリカのGDPは、ワクチンの普及や大型の経済対策を背景に、ことしに入ってから2期連続で6%を超える大幅な上昇を記録してきましたが、今回、回復ペースは大きく鈍り、市場の予想も下回りました。
項目別では、GDPのおよそ7割を占める個人消費がプラス1.6%と前の期のプラス12.0%から大幅に縮小しました。
また、企業の設備投資もプラス1.8%と伸びが大きく縮まったほか、輸出はマイナス2.5%に落ち込みました。
これは、変異ウイルスの感染拡大の影響と、これに伴うサプライチェーンの混乱が経済活動の足かせになったためです。
また、資材や商品の不足を背景にした物価の上昇も影響したとみられます。
中央銀行のFRB=連邦準備制度理事会は、去年の感染拡大以降、経済を下支えしてきた量的緩和の規模を縮小することを、来週、決定する見込みですが、アメリカ経済には新型コロナの影響が残っていることが示された形です。