京都市左京区の
妙傳寺では、
書家の
井上優さん(76)が
歌舞伎の
顔見世興行で
掲げられる
およそ40
枚の
看板に
出演者の
名前を
書く作業を
進めています。
看板は長さがおよそ1メートル80センチあり6日は、人間国宝の片岡仁左衛門さんの名前を丁寧に書き上げていました。
「まねき」は江戸時代の芝居小屋から続く伝統的な宣伝手法で、客の大入りを願って、「勘亭流」という独特の書体を使い、丸みを帯びた太い文字で隙間なく書くということです。
ことしの顔見世興行は感染対策として、例年の昼と夜の2部制から去年に続いて3部制に変更し、座席数を4割減らして公演時間も短くするほか、掛け声などを禁止するということです。
井上さんは「ことしもたくさんのお客さんが入り、千秋楽を無事に迎えられるよう思いを込めて書きました。歌舞伎を見て、明るい気持ちになってもらえたらうれしいです」と話していました。
顔見世興行は来月2日から23日までで、看板は今月下旬に、南座の正面に掲げられる予定です。