日本新聞: 東海や関東太平洋側で大雨のおそれ土砂災害などに警戒

東海とうかいや関東かんとう太平洋たいへいよう側がわで大雨おおあめのおそれ土砂どしゃ災害さいがいなどに警戒けいかい

Jul 1, 2021 17:07

Furigana

梅雨つゆ前線ぜんせんの活動かつどうが活発かっぱつになっている影響えいきょうで、東日本ひがしにっぽんや西日本にしにほんの太平洋たいへいよう側がわを中心ちゅうしんに雨あめが強つよまり、伊豆いず諸島しょとうでは平年へいねんの7月つき1か月かげつ分ぶんを超こえる大雨おおあめになったところもあります。

前線ぜんせんは2日にちにかけて停滞ていたいするため、東海とうかいや関東かんとうなどの太平洋たいへいよう側がわでも大雨おおあめとなるおそれがあり、気象庁きしょうちょうは土砂どしゃ災害さいがいや低ひくい土地とちの浸水しんすい、川かわの増水ぞうすいや氾濫はんらんに警戒けいかいするよう呼よびかけています。

気象庁きしょうちょうによりますと、本州ほんしゅうの南岸なんがんにのびる梅雨つゆ前線ぜんせんに向むかい、暖あたたかく湿しめった空気くうきの流ながれ込こみが強つよまっているため、東日本ひがしにっぽんと西日本にしにほんの太平洋たいへいよう側がわを中心ちゅうしんに発達はったつした雨雲あまぐもが流れ込ながれこんでいます。

この時間じかんは紀伊きい半島はんとうや四国しこくなどに発達はったつした雨雲あまぐもがかかり、午後ごご4時じまでの1時間じかんには、和歌山わかやま県けん古座川こざがわ町まちの西川にしかわで34ミリの激はげしい雨あめが降おりました。

伊豆いず諸島しょとうでは朝あさ早はやくから雨あめが強つよまり、気象庁きしょうちょうのレーダーによる解析かいせきでは、新島にいじま付近ふきんで午前ごぜん8時じまでの1時間じかんに、およそ90ミリの猛烈もうれつな雨あめが降ふったとみられるほか、午前ごぜん8時半じはんまでの3時間じかんの雨量うりょうは、およそ150ミリに達たっしたとみられます。

このため気象庁きしょうちょうは線せん状じょう降水こうすい帯たいが確認かくにんされたとして午前ごぜん9時じ前まえ、伊豆いず諸島しょとう北部ほくぶに「顕著けんちょな大雨おおあめに関にかんする情報じょうほう」を発表はっぴょうしました。

伊豆いず諸島しょとう付近ふきんにはこの時間じかん、線せん状じょう降水こうすい帯たいのような雨雲あまぐもは確認かくにんできませんが、新島にいじま空港くうこうの1日にち午後ごご4時じまでの24時間じかん雨量うりょうは304ミリと、平年へいねんの7月つき1か月かげつ分ぶんの雨量うりょうをすでに上回うわまわっています。

静岡しずおか県けんと伊豆いず諸島しょとうでは、これまでの雨あめで地盤じばんが緩ゆるんでいるため、土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい情報じょうほうが発表はっぴょうされている地域ちいきがあります。

前線ぜんせんは同おなじ場所ばしょに停滞ていたいするため、2日にちの夜よるにかけて大雨おおあめになっている伊豆いず諸島しょとうに加くわえ、九州きゅうしゅう南部なんぶや奄美あまみ地方ちほう、東海とうかい、関東かんとう甲信こうしんなど太平洋たいへいよう側がわで強弱きょうじゃくを繰り返くりかえしながら雨あめが降り続ふりつづく見込みこみです。

局地きょくち的てきには雷かみなりを伴ともなって1時間じかんに50ミリ以上いじょうの非常ひじょうに激はげしい雨あめが降ふるおそれがあります。

気象庁きしょうちょうは土砂どしゃ災害さいがいや低ひくい土地とちの浸水しんすい、川かわの増水ぞうすいや氾濫はんらんに警戒けいかいし、落雷らくらいや竜巻たつまきなどの激はげしい突風とっぷうにも注意ちゅういするよう呼よびかけています。

これから夜よるを迎むかえますが、夜間やかんや明け方あけがたに雨あめが強つよまるおそれもあります。

ハザードマップなどを確認かくにんし、危険きけんが差し迫さしせまる前まえに避難ひなんするなど安全あんぜんを確保かくほするようにしてください。

加藤かとう官房かんぼう長官ちょうかん「万全ばんぜんな体制たいせいしっかりと敷しく」

加藤かとう官房かんぼう長官ちょうかんは1日にち午前ごぜんの記者きしゃ会見かいけんで「現げん段階だんかいで特段とくだんの被害ひがいの報告ほうこくは入はいっていない。政府せいふとしては、梅雨つゆ期きに関にかんし、官邸かんてい危機きき管理かんりセンターに情報じょうほう連絡れんらく室しつを設置せっちしているが、このあと棚橋たなはし防災ぼうさい担当たんとう大臣だいじんが出席しゅっせきし、関係かんけい省庁しょうちょう災害さいがい警戒けいかい会議かいぎが開催かいさいされると聞きいている。今後こんごも大雨おおあめの状況じょうきょうに応おうじて、必要ひつような体制たいせいの確保かくほなど、万全ばんぜんな体制たいせいをしっかりと敷しいていく」と述のべました。

そのうえで「国民こくみんの皆みなさんには、地元じもとの自治体じちたいや気象台きしょうだいから発表はっぴょうされる避難ひなん情報じょうほうや気象きしょう情報じょうほうをしっかり聞きいて、土砂どしゃ災害さいがいや低ひくい土地とちの浸水しんすい、河川かせんの増水ぞうすいに警戒けいかいしていただくようお願おねがいしたい。特とくに、これまでに降ふった雨あめで地盤じばんが緩ゆるくなっているところもあると思おもうので、そうした地域ちいきでは、土砂どしゃ災害さいがいに厳重げんじゅうな警戒けいかいを行おこなっていただくようお願おねがいしたい」と呼よびかけました。