1968
年のメキシコオリンピックで、
人種差別に
抗議して
大会から
追放された
当時のメダリスト
などが
会場での
デモや
宣伝活動を
禁じたオリンピック
憲章の
条項の
撤廃を
求める書簡を
IOC=
国際オリンピック
委員会などに
送りました。27
日、
書簡を
送ったのはメキシコオリンピック
陸上男子200
メートルで
銅メダルを
獲得した
アメリカのジョン・
カーロス
さんと、アメリカオリンピック・パラリンピック
委員会です。
IOCとIPC=国際パラリンピック委員会に宛てた書簡では「選手はもう黙ってはいない。表現の自由は国連に認められた基本的人権だ」として、競技会場などでデモや政治、宗教、人種に関する宣伝活動を禁じたオリンピック憲章第50条の撤廃を求めています。
現在75歳のカーロスさんは1968年のメキシコ大会で、金メダルを獲得したトミー・スミスさんとともに、アメリカでの人種差別に抗議するため表彰台で黒い手袋をはめて拳を突き上げ、大会を追放されました。
5月、アメリカで黒人の男性が白人の警察官に押さえつけられて死亡した事件をきっかけに、世界各地で人種差別への抗議活動が広がる中、スポーツ選手も競技会場などでひざをついたり拳を突き上げたりして抗議の意思を示す場面が多く見られます。
この問題についてIOCのバッハ会長は、IOCのアスリート委員会と選手たちとの対話の行方を見守るという考えを示していて、来年に予定されている東京大会に向けた対応が注目されます。