東京とうきょうと大阪おおさかのコロナ感染かんせん状況じょうきょうは「感染かんせん漸増ぜんぞう段階だんかい」政府せいふ 分科ぶんか会かい

具体ぐたい的てきには、

▽感染かんせん者しゃが散発さんぱつ的てきに発生はっせいしている状況じょうきょうを「感染かんせんゼロ散発さんぱつ段階だんかい」、

▽感染かんせん者しゃが徐々じょじょに増加ぞうかし、医療いりょう提供ていきょう体制たいせいへの負荷ふかが蓄積ちくせきしつつある状況じょうきょうを「感染かんせん漸増ぜんぞう段階だんかい」、

▽感染かんせん者しゃ数すうが急増きゅうぞうし、医療いりょう提供ていきょう体制たいせいに支障ししょうが出でている状況じょうきょうを「感染かんせん急増きゅうぞう段階だんかい」、

▽爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだいが起おき、医療いりょう提供ていきょう体制たいせいが機能きのう不全ふぜんに陥おちいっている状況じょうきょうを「感染かんせん爆発ばくはつ段階だんかい」としています。

そのうえで、状況じょうきょうが悪化あっかして次つぎの段階だんかいに移行いこうする前まえに重症じゅうしょう者しゃ数すうや医療いりょう提供ていきょう体制たいせいなどの指標しひょうを踏ふまえて、必要ひつような対策たいさくを講こうじることが重要じゅうようだとしています。

尾身おみ氏しは、感染かんせん者しゃが増ふえている東京とうきょうや大阪おおさかなどは2段階だんかい目めの「感染かんせん漸増ぜんぞう段階だんかい」にあたるという認識にんしきを示しめしました。

また、西村にしむら大臣だいじんは、感染かんせん状況じょうきょうを判断はんだんするための指標しひょうについて、「今後こんご、医療いりょう提供ていきょう体制たいせいや、60代だい以上いじょうの感染かんせん者しゃの数かず、重症じゅうしょう者しゃの数かず、新規しんき感染かんせん者しゃの数かずをどう見みていくのか、さらに議論ぎろんを詰つめていただきたい。全国ぜんこく共通きょうつうの指標しひょうとしてお示しめしすることを念頭ねんとうに置おいている」と述のべました。

一方いっぽう、西村にしむら大臣だいじんは、感染かんせん者しゃに対にたいする偏見へんけんや差別さべつなどが指摘してきされているとして、専門せんもん家かなどによるワーキンググループを新あらたに設置せっちし、対策たいさくを検討けんとうする考かんがえを示しめしました。

感染かんせん状況じょうきょうを4段階だんかいに分類ぶんるい

政府せいふの分科ぶんか会かいは、感染かんせん状況じょうきょうについて感染かんせん者しゃが少すくないほうから、

▽「感染かんせんゼロ散発さんぱつ段階だんかい」、

▽「感染かんせん漸増ぜんぞう段階だんかい」、

▽「感染かんせん急増きゅうぞう段階だんかい」、

▽「感染かんせん爆発ばくはつ段階だんかい」の4つの段階だんかいに分わけるとする考え方かんがえかたを示しめしました。

それによりますと、感染かんせんが最もっとも少すくない「感染かんせんゼロ散発さんぱつ段階だんかい」は、感染かんせんが起おきていないか、8散発さんぱつ的てきに起おきているものの医療いりょう提供ていきょう体制たいせいに特段とくだんの支障ししょうが出でていない状況じょうきょうです。

現在げんざい、感染かんせん者しゃ数すうが少すくない地域ちいきはこの段階だんかいにあるとしています。

2段階だんかい目めの「感染かんせん漸増ぜんぞう段階だんかい」は、感染かんせん者しゃの集団しゅうだん、クラスターが発生はっせいするなど、感染かんせん者しゃが増ふえ、重症じゅうしょう患者かんじゃも徐々じょじょに増加ぞうかすることで対策たいさくにあたる保健所ほけんじょや医療いりょう提供ていきょう体制たいせいへの負荷ふかが高たかまりつつある状況じょうきょうです。

分科ぶんか会かいの尾身おみ茂しげる会長かいちょうは感染かんせん者しゃが増ふえている東京とうきょうや大阪おおさかなどはこの段階だんかいにあたるという認識にんしきを示しめしました。

3段階だんかい目めの「感染かんせん急増きゅうぞう段階だんかい」は、クラスターが多発たはつして、感染かんせん者しゃが急増きゅうぞうすることで医療いりょう提供ていきょう体制たいせいへの負荷ふかがさらに高たかまって一般いっぱんの医療いりょうにも大おおきな影響えいきょうが出でている状況じょうきょうを指さすとしています。

現在げんざい、この段階だんかいにある地域ちいきはないとしています。

そして、感染かんせん状況じょうきょうが最もっとも深刻しんこくな4段階だんかい目めの「感染かんせん爆発ばくはつ段階だんかい」は、病院びょういん内ないなど大だい規模きぼなクラスター感染かんせんが連鎖れんさして起おきることで、爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだいにつながった状況じょうきょうを示しめすとしています。

高齢こうれい者しゃや持病じびょうのある人ひとなど重症じゅうしょう化かリスクの高たかい人ひとたちが多おおく感染かんせんし、保健所ほけんじょや医療いりょう提供ていきょう体制たいせいが機能きのう不全ふぜんに陥おちいっている状況じょうきょうです。

悪化あっかの予兆よちょう把握はあくへ対策たいさくと指標しひょう

分科ぶんか会かいは、それぞれの段階だんかいで感染かんせんの状況じょうきょうが悪化あっかし、次つぎの段階だんかいに進すすんでしまう前まえにいち早いちはやく予兆よちょうをつかんで必要ひつような対策たいさくを講こうじることが重要じゅうようだとしています。

そのための指標しひょうは、具体ぐたい的てきには、今後こんご検討けんとうするとしていますが、医療いりょう提供ていきょう体制たいせいのひっ迫ひっぱく具合ぐあいを見みるために、

▽確保かくほできている病床びょうしょう数すうや、

▽重症じゅうしょう患者かんじゃの数かず、

▽それに60歳さい以上いじょうの感染かんせん者しゃ数すうなどを踏ふまえ判断はんだんするとしています。

また、

▽ＰＣＲ検査けんさで陽性ようせいと判定はんていされる割合わりあい、

▽「陽性ようせい率りつ」や感染かんせん経路けいろが不明ふめいな人ひとの割合わりあいなども検査けんさ体制たいせいや対策たいさくを行おこなう公衆こうしゅう衛生えいせいへの負荷ふかを見みるうえで重要じゅうようだとしています。

さらに分科ぶんか会かいは、感染かんせん状況じょうきょうが悪化あっかし、段階だんかいが進すすむのを防ふせぐ対策たいさくについても考え方かんがえかたをまとめ、このうち、「感染かんせん漸増ぜんぞう段階だんかい」から「感染かんせん急増きゅうぞう段階だんかい」への移行いこうを防ふせぐためには、

▽ガイドラインを守まもっていない酒さけを提供ていきょうする飲食いんしょく店てんへの休業きゅうぎょう要請ようせいや、

▽3密みつを徹底てってい的てきに避さけること、

▽それに、病床びょうしょうや宿泊しゅくはく療養りょうよう施設しせつの追加ついかでの確保かくほなど、現在げんざい行おこなわれているような対策たいさくを進すすめることが大事だいじだとしています。

また、「感染かんせん爆発ばくはつ段階だんかい」への移行いこうを防ふせぐためには、全面ぜんめん的てきに人ひとと人ひととの接触せっしょく機会きかいを減へらす必要ひつようがあるため、「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」など強制きょうせい力りょくのある対応たいおうを検討けんとうせざるをえないとして、

▽外出がいしゅつ自粛じしゅくやイベントの開催かいさい自粛じしゅくの要請ようせい、

▽軽症けいしょう者しゃは原則げんそく、宿泊しゅくはく療養りょうようとするなど、入院にゅういん治療ちりょうが必要ひつような重症じゅうしょう者しゃを徹底てってい的てきに優先ゆうせんするなどといった対策たいさくを示しめしています。

尾身おみ会長かいちょう「早はやいうちに数値すうちなど具体ぐたい的てきな指標しひょうを示しめす」

尾身おみ会長かいちょうは記者きしゃ会見かいけんで、「これから1週間しゅうかんほどかけてなるべく早はやいうちに数値すうちなど、さらに具体ぐたい的てきな指標しひょうを示しめしたい。指標しひょうは、対策たいさくを行おこなう都道とどう府県ふけんにとって納得なっとく感かんのあるものでないといけないので、しっかりと連携れんけいしながら作つくっていきたい」と述のべ、次回じかいの分科ぶんか会かいまでにより具体ぐたい的てきな指標しひょうを提案ていあんする考かんがえを示しめしました。