高橋選手はペアを組む松友選手とともに「タカマツペア」として知られ、リオデジャネイロオリンピックの女子ダブルスで、バドミントンの日本選手として初めての金メダルを獲得しました。
東京オリンピックに向けては最大2枠となる代表の座をめぐって、国内のライバルたちと代表の選考ポイントが得られる国際大会の成績を争ってきました。
しかし、ポイントの対象となる去年4月以降の国際大会で優勝がなく、高橋選手は去年12月に足をケガするなどしライバルのペアに大きなリードを許していました。
また、ことし3月以降は新型コロナウイルスの影響で国際大会が中断されたことに加え、代表活動も再開が遅れていました。
来年に延期された東京オリンピックに向けて2人には代表入りの可能性が残されていましたが、関係者によりますと高橋選手は現役を引退する意向を固めたということです。
一方、松友選手は現役を続ける予定だということです。2人はペアの解消に伴って9月1日から再開される代表合宿への参加を見送り、19日記者会見を開くことにしています。
女子ダブルスをけん引 「タカマツペア」とは
バドミントン女子ダブルスの高橋礼華選手と松友美佐紀選手のペアは2人の名字の一部から「タカマツペア」と呼ばれています。
2017年まで世界ランキング1位を最長で1年半に渡って維持するなど日本の女子ダブルスをけん引してきました。
現役を引退する意向を固めた高橋選手は奈良県出身の30歳。
後ろのポジションを担って力強いスマッシュでコースを突き、一方、松友選手は徳島県出身の28歳で、前のポジションを担い、ネット際で抜群の瞬発力を発揮しました。
2人は高校時代からペアを組み、高橋選手が多彩なショットで相手を崩してチャンスを作り、松友選手が決めるなどコンビネーションを持ち味としていました。
リオデジャネイロオリンピックの女子ダブルス決勝では、最終ゲームの終盤で、相手ペアにリードを許したものの5連続でポイントを奪って逆転優勝し、日本のバドミントン選手で初めてとなる金メダルを獲得しました。
しかし、その後は世界選手権などで日本選手のペアの台頭が相次ぎ、東京オリンピックの代表選考では、先行するほかのペアを追う展開が続いていました。