住宅じゅうたくローン 返済へんさい条件じょうけん見直みなおす人ひと急増きゅうぞう 新型しんがたコロナの影響えいきょう

支援しえん機構きこうによりますと感染かんせん拡大かくだいの影響えいきょうで住宅じゅうたくローンを計画けいかくどおりに支払しはらうことが難むずかしくなり、返済へんさい条件じょうけんを変更へんこうした件数けんすうはことし3月つきは2件けんでしたが、4月つき以降いこう急増きゅうぞうし、6月つきは1483件けん、7月つきは1205件けん、8月つきは987件けんに上のぼっているということです。

また、新型しんがたウイルスの影響えいきょうが長期ちょうき化かする中なか、横浜よこはま市しの不動産ふどうさん会社かいしゃには先月せんげつ中旬ちゅうじゅんからローンが払はらえず自宅じたくを売却ばいきゃくしたいという相談そうだんが多おおく寄よせられています。

ローンの支払しはらいが滞とどこおって多額たがくの遅延ちえん損害そんがい金きんが発生はっせいし、自宅じたくの売却ばいきゃくを迫せまられるケースも相次あいついでいるということです。

金融きんゆう庁ちょうはローンの返済へんさいに困こまった場合ばあいは、新あらたに借金しゃっきんを重かさねたりせず、すぐに金融きんゆう機関きかんに相談そうだんするよう呼よびかけています。

マンションを手放てばなさざるをえなかった人ひとも

住宅じゅうたくローンが支払しはらえなくなり住み慣すみなれたマンションを手放てばなさざるをえなかった人ひともいます。神奈川かながわ県けんの50代だいの男性だんせいは新婚しんこんだった13年ねん前まえにおよそ2000万まん円えんでマンションを購入こうにゅうし、妻つまと中学生ちゅうがくせいの息子むすこの3人にんで暮くらしてきました。

35年ねんのローンを組くみ毎月まいつきの支払しはらいは5万まん円えん。これまで家計かけいをやりくりしながら返済へんさいを続つづけてきましたが、感染かんせん拡大かくだいの影響えいきょうで経営けいえいする看板かんばん設置せっち会社かいしゃの現場げんばの仕事しごとが減へり、月つきに20万まん円えんほどあった収入しゅうにゅうは、7月つきにはほとんどなくなりました。

このため、貯蓄ちょちくを取り崩とりくずしてローンの支払しはらいに充あててきましたが、収入しゅうにゅう回復かいふくの見通みとおしは立たっていないほか、中学ちゅうがく3年生ねんせいの息子むすこが来年らいねん、高校こうこう受験じゅけんを控ひかえているため、教育きょういく費ひに回まわすためにもマンションを手放てばなすことにしました。

7月つきに買い手かいてがみつかり、売却ばいきゃく額がくは1400万まん円えん余あまり。しかし、残のこりのローンなどを支払しはらうと手元てもとにお金おかねはほとんど残のこらないといいます。

今月こんげつ5日にち、男性だんせいの家族かぞくは思い出おもいでが詰つまったマンションをあとにし、近ちかくに借かりた部屋へやに引っ越ひっこしました。

男性だんせいは「この場所ばしょにずっと住すみ続つづけるつもりだったので、まさかコロナで自宅じたくを手放てばなすことになるとは思おもいもしませんでした。息子むすこは生うまれてからずっとこの家いえで育そだってきたので自分じぶんよりも愛着あいちゃくがあると思おもいます。親おやの都合つごうで引っ越ひっこすことになってしまいつらい思おもいをさせて申し訳もうしわけないと思おもっています。怒いかりの持もって行き場いきばもなく、今いまは、悔くやしさと悲かなしさが入り交いりまじった気持きもちです」と話はなしていました。

不動産ふどうさん会社かいしゃ「すぐに金融きんゆう機関きかんなどに相談そうだんを」

横浜よこはま市しの不動産ふどうさん会社かいしゃには、住宅じゅうたくローンが支払しはらえなくなり自宅じたくを売却ばいきゃくをしたいという相談そうだんが先月せんげつ中旬ちゅうじゅんから相次あいついでいるといいます。

不動産ふどうさん会社かいしゃ「リスタート」の峯みね元もと竜りゅう代表だいひょう取締役とりしまりやくは、「感染かんせん拡大かくだい後ごも金融きんゆう機関きかんから一定いってい期間きかん、返済へんさいの猶予ゆうよを受うけたり、国くにの給付きゅうふ金きんを支払しはらいに充あてたりして耐たえてきた人ひとが多おおかったが、コロナの影響えいきょうが長引ながびき、『ついに売却ばいきゃくせざるを得えなくなった』という相談そうだんが最近さいきん多おおく寄よせられるようになった。滞納たいのうが続つづき、『今月こんげつローンを支払しはらえなければ自宅じたくが競売きょうばいにかけられてしまう』という切実せつじつな相談そうだんもあり、皆みなさんもう待まったなしのところまで追い込おいこまれている」と話はなしています。

そのうえで、「ローンの支払しはらいに困こまると消費しょうひ者しゃ金融きんゆうで新あらたに借金しゃっきんをしたり、貯蓄ちょちくを切り崩きりくずしたりしてどうにもならなくなったあとに売却ばいきゃくする人ひとが多おおいが、そうすると借金しゃっきんが膨ふくらみ自宅じたくを手放てばなしても手元てもとにお金おかねが残のこらなくなってしまう。ローンの返済へんさいが難むずかしくなったらすぐに金融きんゆう機関きかんなどに相談そうだんすることが大事だいじだ」と話はなしています。