地球に
物資を
持ち帰る
日本初の
回収カプセルを
搭載した
宇宙輸送船「こうのとり」が8
日未明、
予定どおり
国際宇宙ステーションから
切り離され
地球に
向かいました。
回収カプセルは
今月11日に
大気圏に
突入し、
太平洋上で
回収される
予定で、
その成否が
注目されています。ことし
9月に
打ち上げられた
日本の
宇宙輸送船「こうのとり」の
7号機は、
宇宙飛行士の
食糧などの
ほかに、
地球に
物資を
持ち帰る
日本初の
回収カプセルを
国際宇宙ステーションに
届けました。
宇宙ステーションでは、無重力状態で実験を行って結晶化させた医療研究用のたんぱく質などをアメリカとヨーロッパの宇宙飛行士が慎重に回収カプセルの中に収めて、「こうのとり」7号機の先端に取り付ける作業を行いました。
そして、日本時間の8日午前1時50分すぎに予定どおり地球に向けて「こうのとり」は切り離されました。
JAXA=宇宙航空研究開発機構などが開発した回収カプセルは底面の直径が80センチ余りの円すいに近い形をしていて、およそ2000度の高温にも耐えられるようにつくられています。
回収カプセルは今月11日に「こうのとり」から分離して大気圏に突入し、小笠原諸島の南鳥島近海に着水する予定で、その後、船で回収されます。
「こうのとり」本体は宇宙ステーションから出た廃棄物などを載せていて、大気圏で燃え尽きる設計になっています。
国際宇宙ステーションから地球に物資を持ち帰る回収カプセルの技術は、現在アメリカとロシアしかもっておらず、将来の有人探査にも応用できることから日本初の回収カプセルの成否が注目されています。