일본어 뉴스: 知床観光船沈没運航会社の社長が運航基準違反認める文書

知床しれとこ観光かんこう船せん沈没ちんぼつ運航うんこう会社かいしゃの社長しゃちょうが運航うんこう基準きじゅん違反いはん認みとめる文書ぶんしょ

May 3, 2022 20:05

Furigana

北海道ほっかいどうの知床しれとこ半島はんとう沖おきで観光かんこう船せんが沈没ちんぼつした事故じこをめぐり、運航うんこう会社かいしゃの社長しゃちょうが「運航うんこう基準きじゅんどおりにしていれば事故じこの発生はっせいを回避かいひできた可能かのう性せいはあった」などと、運航うんこう基準きじゅんに違反いはんしたことを認みとめる文書ぶんしょを、乗客じょうきゃくの家族かぞく説明せつめい会かいで配くばっていたことが分わかりました。

第だい1管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶは3日にちも会社かいしゃの関係かんけい先さきなどを業務ぎょうむ上じょう過失かしつ致死ちしの疑うたがいで捜索そうさくし、安全あんぜん管理かんり体制たいせいに問題もんだいがなかったか捜査そうさを進すすめています。

先月せんげつ23日にち、知床しれとこ半島はんとうの沖合おきあいで乗客じょうきゃく・乗員じょういん26人にんを乗のせた観光かんこう船せん「KAZU 1」（19トン）が沈没ちんぼつした事故じこでは、これまでに乗客じょうきゃく14人にんが死亡しぼう、12人にんが行方ゆくえ不明ふめいとなっています。

事故じこのあと開ひらかれた家族かぞく説明せつめい会かいで、運航うんこう会社かいしゃ「知床しれとこ遊覧ゆうらん船せん」の桂田かつらだ精一せいいち社長しゃちょうが「私わたしの落ち度おちどについて」と題だいした文書ぶんしょを配くばっていたことが分わかりました。

この中なかで桂田かつらだ社長しゃちょうは、運航うんこう基準きじゅんによれば観光かんこう船せんは航行こうこうルートの13地点ちてんで通過つうか時刻じこくや天候てんこう、波なみの高たかさなどを事務所じむしょに連絡れんらくする必要ひつようがあったのに、事故じこ当日とうじつはこうした連絡れんらくのやり取やりとりや記録きろくを行おこなっていなかったとしています。

さらに、安全あんぜん管理かんり規程きていでは、運航うんこう管理かんり者しゃである桂田かつらだ社長しゃちょうは船ふねの航行こうこう中ちゅう、原則げんそくとして事務所じむしょにいる必要ひつようがあったのに、当日とうじつは病院びょういんに行いくため事務所じむしょを離はなれ、ほかの社員しゃいんに船長せんちょうと連絡れんらくを取とって航行こうこう状況じょうきょうを把握はあくするよう指示しじも出だしていなかったということです。

そのうえで「運航うんこう基準きじゅん通どおりにKAZU 1の運航うんこうを行おこなっていれば、早期そうきに帰港きこうするなど事故じこの発生はっせいを回避かいひできた可能かのう性せいはあった」などと、運航うんこう基準きじゅんに違反いはんしたことを認みとめて謝罪しゃざいしています。

一方いっぽう、第だい1管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶは2日にちに会社かいしゃの事務所じむしょなどを業務ぎょうむ上じょう過失かしつ致死ちしの疑うたがいで捜索そうさくしたのに続つづいて、3日にちも関係かんけい先さきを捜索そうさくするなど捜査そうさを進すすめています。

今後こんご、会社かいしゃの安全あんぜん管理かんり体制たいせいに問題もんだいがなかったかや、天候てんこうが荒あれる可能かのう性せいを認識にんしきしていながら出航しゅっこうを決きめた当日とうじつの判断はんだんの妥当だとう性せいなどについて調しらべることにしています。

船内せんないに水中すいちゅうカメラ入はいるも手てがかり見みつからず

第だい1管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶによりますと、3日にち、沈没ちんぼつした「KAZU 1」の船内せんないに警察けいさつの水中すいちゅうカメラが初はじめて入はいったということですが、行方ゆくえ不明ふめい者しゃの発見はっけんにつながる手てがかりは見みつからなかったということです。

海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶと警察けいさつ、自衛隊じえいたいは4日にち以降いこうも海中かいちゅうでの捜索そうさく活動かつどうを続つづけることにしています。

3日にちの捜索そうさく状況じょうきょう乗客じょうきゃくの家族かぞくに説明せつめい

斜里しゃり町まち役場やくばのウトロ支所ししょでは、3日にちも乗客じょうきゃくの家族かぞくに対にたいする説明せつめい会かいが午後ごご5時じごろから開ひらかれました。

説明せつめい会かいには乗客じょうきゃくの家族かぞくおよそ20人にんが出席しゅっせきし、国土こくど交通こうつう省しょうによりますと、船ふねや水中すいちゅうカメラで行おこなった3日にちの捜索そうさく状況じょうきょうについて30分ふんほど詳くわしく説明せつめいが行おこなわれ、説明せつめい会かいのあと個別こべつにさらに詳くわしい説明せつめいを求もとめる家族かぞくもいたということです。

3日にちは乗客じょうきゃくの家族かぞくへの今後こんごの補償ほしょうについて説明せつめいもあったということですが、国土こくど交通こうつう省しょうでは詳細しょうさいは控ひかえるとしています。

説明せつめい会かいのあと取材しゅざいに応おうじた第だい1管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶ警備けいび救難きゅうなん部ぶの横内よこうち伸明のぶあき次長じちょうは「午後ごご5時じすぎに北海ほっかい道警どうけいの水中すいちゅうカメラが船内せんないに入はいったと聞きいている。何なにか見みつかれば情報じょうほう提供ていきょうしたい」と話はなし、今後こんごも道警どうけいなどと交代こうたいしながら船内せんないの捜索そうさくを続つづける考かんがえを示しめしました。