Báo tiếng Nhật: 知床観光船沈没「KAZU 1」以前から不適切な無線連絡の疑い

知床しれとこ観光かんこう船せん沈没ちんぼつ「KAZU 1」以前いぜんから不適切ふてきせつな無線むせん連絡れんらくの疑うたがい

May 5, 2022 07:05

Furigana

北海道ほっかいどうの知床しれとこ半島はんとう沖おきで観光かんこう船せんが沈没ちんぼつした事故じこで、運航うんこう会社かいしゃが保管ほかんしていたこの船ふねに関にかんする過去かこの無線むせん交信こうしんの記録きろく簿ぼには空欄くうらんの箇所かしょが複数ふくすうあり以前いぜんから無線むせん連絡れんらくを適切てきせつに行いっていなかった疑うたがいがあることが関係かんけい者しゃへの取材しゅざいで分わかりました。海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶもこれまでの捜索そうさくでこの記録きろく簿ぼを押収おうしゅうしているとみられ、運航うんこう会社かいしゃの社長しゃちょうから任意にんいで事情じじょうを聴きくなどしてずさんな運航うんこう管理かんりが常態じょうたい化かしていなかったか捜査そうさを進すすめています。

先月せんげつ23日にち、知床しれとこ半島はんとうの沖合おきあいで乗客じょうきゃく・乗員じょういん26人にんを乗のせた観光かんこう船せん「KAZU 1」（19トン）が沈没ちんぼつした事故じこは乗客じょうきゃく14人にんが死亡しぼう、今いまも12人にんが行方ゆくえ不明ふめいになっています。

運航うんこう会社かいしゃ「知床しれとこ遊覧ゆうらん船せん」が法律ほうりつに基もとづいて定さだめた運航うんこう基準きじゅんでは、観光かんこう船せんは航行こうこうルートの決きめられた地点ちてんに到達とうたつするたびに通過つうか時刻じこくや天候てんこうの状況じょうきょうなどを事務所じむしょに逐一ちくいち連絡れんらくする必要ひつようがありますが、会社かいしゃの桂田かつらだ精一せいいち社長しゃちょうは乗客じょうきゃくの家族かぞくに対にたいし事故じこ当日とうじつは病院びょういんに行いくため事務所じむしょを離はなれていたうえ無線むせんの不ふ具合ぐあいなどもあって船ふねと連絡れんらくを取り合とりあっていなかったと説明せつめいしていました。

過去かこの無線むせん交信こうしんの記録きろく簿ぼに複数ふくすうの空欄くうらん

しかし関係かんけい者しゃによりますと、会社かいしゃが保管ほかんしていた「KAZU 1」に関にかんする過去かこの無線むせん交信こうしんの記録きろく簿ぼにも空欄くうらんの箇所かしょが複数ふくすうあり、以前いぜんから船ふねとの無線むせん連絡れんらくを適切てきせつに行いっていなかった疑うたがいがあるということです。

当初とうしょ、運航うんこう会社かいしゃは家族かぞく説明せつめい会かいの場ばに事故じこを起おこしたのとは別べつの船ふねの記録きろくしか提出ていしゅつしておらず、出席しゅっせきした家族かぞくから疑問ぎもんの声こえが上あがって改あらためて「KAZU 1」の記録きろく簿ぼの開示かいじを求もとめたところ、空欄くうらんの目立めだつ記録きろくが示しめされたということです。

業務ぎょうむ上じょう過失かしつ致死ちしの疑うたがいで捜査そうさしている第だい1管区かんく海上かいじょう保安ほあん本部ほんぶもこの記録きろく簿ぼを捜索そうさくで押収おうしゅうしているとみられ、桂田かつらだ社長しゃちょうから任意にんいで事情じじょうを聴きくなどしてずさんな運航うんこう管理かんりが常態じょうたい化かしていなかったか調しらべを進すすめています。

小型こがたの観光かんこう船せん運航うんこう自粛じしゅく今月こんげつ末まつまで延長えんちょう

斜里しゃり町まちウトロで小型こがたの観光かんこう船せんを運航うんこうする会社かいしゃでつくる「知床しれとこ小型こがた観光かんこう船せん協議きょうぎ会かい」は今回こんかいの事故じこを受うけた運航うんこうの自粛じしゅくについて、今月こんげついっぱいまで延長えんちょうすることを決きめました。

沈没ちんぼつした観光かんこう船せんの運航うんこう会社かいしゃ「知床しれとこ遊覧ゆうらん船せん」を含ふくむ4社しゃでつくる「知床しれとこ小型こがた観光かんこう船せん協議きょうぎ会かい」は事故じこ後ご、大型おおがた連休れんきゅう期間きかん中ちゅうの今月こんげつ8日にちまで運航うんこうの自粛じしゅくを決きめていましたが、安全あんぜん体制たいせいの見直みなおしが必要ひつようだとして今月こんげつ末まつまで自粛じしゅくを延長えんちょうすることを決きめました。

協議きょうぎ会かいでは具体ぐたい的てきな体制たいせいとして、観光かんこう船せんを運航うんこうする際さいは複数ふくすうの船ふねで出港しゅっこうし、トラブルが起おきた際さいに助け合たすけあうことなどを想定そうていしていて、自粛じしゅく期間きかん中ちゅうに協議きょうぎを重かさねるとしています。

協議きょうぎ会かいでは「加盟かめい業者ぎょうしゃの起おこした海難かいなん事故じこを重おもく受け止うけとめています。安心あんしんして乗船じょうせんしていただける環境かんきょうづくりに一丸いちがんとなって取り組とりくむ必要ひつようがあり、関係かんけい機関きかんと相談そうだんし納得なっとくしていただいた段階だんかいで運航うんこうしたい」とコメントしています。