台風21
号は「
非常に
強い」
勢力のまま
上陸する
可能性があると
予想されていて、
予想どおり
非常に
強い
勢力で
上陸すれば、25
年前の
平成5年9月の
台風13
号以来となります。
気象庁によりますと、
平成5年9月の
台風13
号は、
中心付近の
最大風速が50
メートルという
非常に
強い勢力で、
鹿児島県に
上陸したあと
四国や
中国地方を
通って
日本海に
進みました。
最大瞬間風速は宮崎市で57.9メートル、徳島市で46.8メートル、金沢市で42.6メートルに達し、各地で暴風や大雨による住宅の倒壊や浸水などの被害が発生し、死者・行方不明者は48人に上り、300棟余りの住宅が全壊しました。
その2年前、平成3年9月の台風19号は、非常に強い勢力で長崎県に上陸したあと日本海を北東に進み、北海道に再上陸しました。
最大瞬間風速は、広島市で58.9メートル、長崎市で54.3メートル、青森市で53.9メートルなどと、西日本から北日本にかけての広い範囲で猛烈な風が吹き、青森県を中心にりんごが落ちたり、木が倒れたりする被害が相次いだことから「りんご台風」と呼ばれています。
南に蛇行の偏西風で速度上昇か
台風21号は今後、急速にスピードを上げると予想されていますが、これには上空を吹く偏西風が大きく関わっています。
台風が日本の南の海上にある時点では、太平洋高気圧の縁を時計回りに吹く風に流され、比較的遅いスピードで北上しています。
その後、日本列島に近づくに従って上空1万メートル付近を西から東へと強く吹く偏西風の影響を受け始めます。
この偏西風は4日以降、気圧の谷の影響で南に蛇行し、西日本から北日本付近へと強く吹いていて、台風はこの流れに乗って急速にスピードを上げるとみられています。
各地で急激に風や雨が強まるおそれがあり、警戒が必要です。
最大瞬間風速60mとは
台風21号は非常に強い勢力で西日本などに接近する見込みで、四国や近畿では最大瞬間風速が60メートルに達するおそれがあります。
気象庁によりますと、最大瞬間風速が60メートル以上に達すると古い建物が倒壊する危険性があるほか、多くの樹木や電柱が倒れたり、走行中のトラックが横転したりすることがあります。
先月の台風20号では、兵庫県で風による被害が相次ぎ、淡路島で発電用の風車が倒れたほか、明石海峡大橋でトラックの横転が相次ぎましたが、この時、近くの観測点で観測された最大瞬間風速は淡路島の洲本市で38.5メートル、明石市で39.3メートルでした。
今回の台風21号は、ところによってこのときより強い風が吹くと予想されています。
暴風の中、外で行動するのは大変危険です。台風が接近する前に安全な場所に避難し、風が強まってからは不要不急の外出は控えるようにしてください。