コンビニ大手おおて 物流ぶつりゅう管理かんりシステム見直みなおし 災害さいがい時じの影響えいきょう回避かいひ

このシステムは、全国ぜんこくの店舗てんぽや配送はいそう中ちゅうのトラックの位置いち情報じょうほうなどを地図ちず上じょうに表示ひょうじし、状況じょうきょうに応おうじてルート変更へんこうなどの指示しじを出だすものです。

今回こんかいのシステム改修かいしゅうでは、従来じゅうらいの気象きしょう警報けいほうなどに加くわえて国土こくど交通こうつう省しょうが発表はっぴょうする河川かせんの水位すいいの変化へんかや氾濫はんらんの危険きけん性せいに関にかんする情報じょうほうなどもリアルタイムで確認かくにんできるようにしました。

さらに、浸水しんすいが想定そうていされる区域くいきなどを示しめした自治体じちたいのハザードマップのデータも新あらたに取り込とりこみ、災害さいがい時じに寸断すんだんのおそれがある道路どうろをあらかじめ避さけるなど、より安全あんぜんで効率こうりつ的てきな配送はいそうルートを選えらべるようになったとしています。

ことし７月しちがつの西日本にしにほん豪雨ごううを教訓きょうくんにシステムを改修かいしゅうしたということで、担当たんとうの西村にしむら出いずるさんは「コンビニは生活せいかつインフラとして常つねに商品しょうひんを提供ていきょうすることが求もとめられる。今後こんごも災害さいがいへの備そなえを強化きょうかしていきたい」と話はなしていました。

コンビニ大手おおてでは「ローソン」も同様どうようのシステムの見直みなおし作業さぎょうを急いそぐことにしていて、豪雨ごううや台風たいふうなどの被害ひがいが相次あいつぐ中なか、災害さいがい時じの物流ぶつりゅう体制たいせいの強化きょうかに乗り出のりだしています。

西日本にしにほん豪雨ごううでの物流ぶつりゅう停滞ていたいを教訓きょうくんに

セブンーイレブン・ジャパンのシステムは、東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいをきっかけに災害さいがいの時ときに店舗てんぽの運営うんえいやトラックの配送はいそうを安全あんぜんかつ効率こうりつ的てきに行おこなうことを目的もくてきに開発かいはつが始はじまり、３さん年ねん前まえに導入どうにゅうされました。

このシステムでは、どの店舗てんぽが停電ていでんしているのかや配送はいそう中ちゅうのトラックがどこを走行そうこうしているかなどの情報じょうほうが、画面がめんの地図ちず上じょうにリアルタイムで表示ひょうじされます。

例たとえば、何なんらかの原因げんいんで30分ふん以上いじょう動うごかないトラックがあると、地図ちず上じょうの車両しゃりょうのマークが緑みどりから赤あかに変かわり、瞬時しゅんじに状況じょうきょうを把握はあくすることができます。

こうした情報じょうほうは、災害さいがい時じに設もうけられる本社ほんしゃの対策たいさく本部ほんぶに限かぎらず、対応たいおうしたパソコンやタブレット端末たんまつがあれば全国ぜんこくどこにいても入手にゅうしゅでき、社内しゃないで広ひろく共有きょうゆうできるようになっています。

しかし、ことし７月しちがつの西日本にしにほん豪雨ごううでは道路どうろの寸断すんだんが相次あいついだため、中国ちゅうごく・四国しこくを中心ちゅうしんに物流ぶつりゅうが滞とどこおり、特とくに広島ひろしま県内けんないではおよそ600店てんのうち一いち時じ最大さいだいで３さん割わりの店舗てんぽに商品しょうひんが届とどかない事態じたいに陥おちいったということです。

今回こんかいのシステム改修かいしゅうはこの際さいの教訓きょうくんを受うけたもので、災害さいがい時じに寸断すんだんのおそれがある道路どうろをあらかじめ避さけたり、配送はいそうの遅おくれが生しょうじる前まえに食品しょくひんや飲のみ水すいを多おおめに届とどけたりするなど、より的確てきかくな対応たいおうが可能かのうになったとしています。

また、状況じょうきょうによってフェリーやヘリコプターを使つかうかどうかの判断はんだんにも活用かつようされます。

北海道ほっかいどう地震じしんで一定いっていの効果こうか

北海道ほっかいどうで震度しんど７ななを観測かんそくした地震じしんでは、セブンーイレブンでは道内どうないおよそ1000店舗てんぽのほぼすべてが最大さいだい３さん日間にちかんにわたって停電ていでんとなりました。

地震じしんの揺ゆれによる被害ひがいはほとんどなかったものの、停電ていでんの間まはレジや冷蔵庫れいぞうこなどが使つかえなくなったほか、買かいだめの動うごきで飲料いんりょう水すいなど欠けつ品ひんする商品しょうひんも相次あいつぎました。

また、停電ていでんの影響えいきょうで携帯けいたい電話でんわがつながりにくくなり、店舗てんぽや物流ぶつりゅうなどの現場げんばの担当たんとう者しゃと連絡れんらくがとれない状態じょうたいが続つづいたということです。

そうした中なかでもシステムによって各かく店舗てんぽの停電ていでんの復旧ふっきゅう状況じょうきょうを素早すばやく把握はあくすることができたため、食品しょくひんや飲料いんりょう水すいなどの商品しょうひんをどの店舗てんぽにどれだけ届とどけるのかといった判断はんだんに役立やくだったということです。