1400
人を
超える死者が
確認されているインドネシアのスラウェシ
島で
起きた
地震と
津波で、インドネシアの
防災当局は
津波を
感知して
早期に
知らせる警戒システムが
十分に
機能していなかったことを
認め、
今後の
災害に
備えて
対策を
進めたいと
強調しました。インドネシアのスラウェシ
島の
中部で
先月28
日に
起きたマグニチュード7.5の
地震と
津波では、
国家防災庁のまとめで
これまでに1407
人が
死亡し2549
人が
大けがをしたことが
確認されています。
今回の地震と津波では、住民たちに対する避難の呼びかけが不十分で被害の拡大につながったという可能性が指摘されています。
これについて、国家防災庁の広報担当者は3日の会見で、津波を感知して早期に知らせる警戒システムが十分に機能していなかったことを認めました。
インドネシアのシステムは、日本やドイツなどが支援して2008年に運用が始められたものです。
今回、津波で大きな被害を受けたパルを含め、沿岸部のまちの沖合には津波を感知するブイが設置されていたものの、壊されたり、部品を盗まれたりして2012年から機能していなかったということです。
さらに広報官は装置の補修費を含め、減災対策の予算が足りていないと説明し、「今回の津波を受けて新たに装置を設置するなどの対策を進めたい」と強調しました。
パルの空港 脱出者で混雑
被災地では食料などの支援物資が十分には手に入らず、余震も続いていることなどからパルの空港は被災地の外へ脱出しようとする人たちで混雑しています。
パルの空港では一部の民間航空会社が運航を再開していて、チケットを持った人が長い列を作っています。
航空会社は地震の影響で空港が閉鎖されていた期間を含めて日時の早い便を予約していた人から順番に搭乗させています。ところが、空港には空席が出た時に備えておおぜいの人たちが詰めかけ混雑しています。
パルに住む37歳の女性は「スラウェシ島南部のマカッサルに向かいます。ここでけさの8時から待っています。きょう飛行機に乗れるかどうかはわかりません。まだパルは余震が起きていて息子が怖がっているので早くここを離れたいです」と話していました。