アメリカ連邦最高裁判所のリベラル
派の
判事、ギンズバーグ
氏が18
日、
亡くなりました。
最高裁の
判事は
アメリカ社会を
二分する
問題をめぐる
司法判断に
大きな影響力を
持つことから、
後任判事をめぐる
与野党の
攻防も
予想されます。
アメリカの
連邦最高裁判所は18
日、9
人の
判事の
うち87
歳で
最高齢のルース・ギンズバーグ
判事ががんによる
合併症のため
亡くなったと
発表しました。
ギンズバーグ氏は女性の権利拡大に尽力したリベラル派の弁護士として知られ、1993年に連邦最高裁の史上2人目の女性判事に就任しました。
連邦最高裁の判事はアメリカで司法の最終的な判断を合議制で決めるため、銃規制や人工妊娠中絶の是非などアメリカ社会を二分する問題に大きな影響を及ぼします。
トランプ大統領は就任以降、保守派の判事2人を相次いで指名したことで、最高裁の構成は保守派が5人、リベラル派が4人となっていました。
ギンズバーグ判事は高齢であることに加え、がんの再発を公表し、入退院を繰り返していて、その健康状態が大きく注目を集めていました。
ギンズバーグ判事の死去を受けて野党・民主党は「後任の判事選びにはアメリカ国民の声が反映されるべきで、大統領選挙の後にすべきだ」と主張している一方、上院で多数派の共和党はトランプ大統領が指名する後任判事を議会上院で速やかに承認する構えを見せています。
最高裁判所の構成が一層保守化する可能性もあるだけに、大統領選挙を前に後任判事をめぐる与野党の攻防が激しくなることも予想されます。
ギンズバーグ氏が亡くなったことについて、トランプ大統領は訪問先の中西部ミネソタ州で記者からの質問に応じ「亡くなったことは知らなかった。悲しいことで驚いている。彼女はすばらしい女性だった」と述べました。
一方、民主党のバイデン前副大統領は、地元デラウェア州で記者団に対し「彼女は最高裁判事としてもっとも高いアメリカの理想を、そして法の下の平等や正義を追い求めてきた。その姿勢は数十年間にわたって一貫しており、自由と機会を求めるすべての声であり続けた」と述べました。
そのうえでバイデン氏は「有権者が大統領を選び、その大統領が後任の判事を選ぶという、議会上院の方針を守ることが重要だ」と述べ、後任の判事は11月の大統領選挙の勝者によって指名されるべきだという考えを示しました。