北朝鮮きたちょうせん 党とう創立そうりつ75年ねんで軍事ぐんじパレードか ICBM級きゅうミサイル登場とうじょうが焦点しょうてん

これに関連かんれんして韓国かんこくの国防こくぼう相しょうは今月こんげつ7日にち、「軍事ぐんじパレードを含ふくむさまざまな行事ぎょうじを準備じゅんびしているとみられる」と述のべたほか、北朝鮮きたちょうせんの動向どうこうを分析ぶんせきしているアメリカの研究けんきゅうグループは先月せんげつ、衛星えいせい画像がぞうの分析ぶんせきから軍事ぐんじパレードの準備じゅんびを進すすめているという見方みかたを示しめしていました。

北朝鮮きたちょうせんが軍事ぐんじパレードを行おこなえば、おととし9月つき以来いらいとなります。

北朝鮮きたちょうせんはこれまで軍事ぐんじパレードで、アメリカ本土ほんど全域ぜんいきを攻撃こうげきできると主張しゅちょうする「火星かせい15型がた」など、さまざまなICBM＝大陸たいりく間かん弾道だんどうミサイル級きゅうのミサイルを登場とうじょうさせています。

米べい朝ちょう関係かんけいをめぐっては、アメリカが非核ひかく化かに具体ぐたい的てきな進展しんてんがみられないとして経済けいざい制裁せいさいを続つづけ、これに北朝鮮きたちょうせんが反発はんぱつして米べい朝ちょうの協議きょうぎは行き詰いきづまっています。

こうした中なかで北朝鮮きたちょうせんが軍事ぐんじパレードを行おこない、ICBM級きゅうのミサイルを登場とうじょうさせてアメリカをけん制けんせいするかが焦点しょうてんです。

また、北朝鮮きたちょうせんは、経済けいざい制裁せいさいに加くわえて、新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん対策たいさくによる国境こっきょう封鎖ふうさ、さらに台風たいふうによる水害すいがいで経済けいざいが大おおきな打撃だげきを受うけていて、党とう創立そうりつの節目ふしめにあわせた祝賀しゅくが行事ぎょうじなどで、国民こくみんの結束けっそくを図はかるものとみられます。

北朝鮮きたちょうせん 最近さいきんの軍事ぐんじパレード

北朝鮮きたちょうせんはこれまで軍事ぐんじパレードで、ICBM＝大陸たいりく間かん弾道だんどうミサイル級きゅうのミサイルを登場とうじょうさせて開発かいはつの進展しんてんをアピールしてきました。

おととし2月つきには、朝鮮ちょうせん人民じんみん軍ぐんの創設そうせつ70年ねんに合あわせて行おこなわれた軍事ぐんじパレードで、ICBM級きゅうの「火星かせい15型がた」を登場とうじょうさせました。

アメリカ本土ほんど全域ぜんいきを攻撃こうげきできると主張しゅちょうする「火星かせい15型がた」を登場とうじょうさせることで、核かく・ミサイル開発かいはつを進すすめる姿勢しせいを鮮明せんめいにしました。

ただ、おととし9月つきに行おこなわれた建国けんこく70年ねんの軍事ぐんじパレードでは、「火星かせい15型がた」を含ふくめ、ICBM級きゅうのミサイルは登場とうじょうしませんでした。

この3か月かげつ前まえに、シンガポールで開ひらかれた史上しじょう初はつの米べい朝ちょう首脳しゅのう会談かいだんでアメリカと非核ひかく化かで合意ごういしたことから、アメリカを刺激しげきしないよう抑制よくせい的てきな内容ないようにしたものとみられます。

今回こんかい、朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとうの創立そうりつ75年ねんに合あわせて北朝鮮きたちょうせんが軍事ぐんじパレードを行おこなえば、おととし9月つき以来いらい、およそ2年ねんぶりになります。

非核ひかく化かをめぐる米べい朝ちょう協議きょうぎに具体ぐたい的てきな進展しんてんがなく、制裁せいさいを続つづけるアメリカに北朝鮮きたちょうせんが反発はんぱつする中なか、ICBM級きゅうのミサイルなどが登場とうじょうするかが焦点しょうてんになります。

北朝鮮きたちょうせんのICBMとは

北朝鮮きたちょうせんは、アメリカ本土ほんどに届とどくICBM＝大陸たいりく間かん弾道だんどうミサイルの開発かいはつを進すすめていて、2017年ねんにいずれもICBM級きゅうの「火星かせい14型がた」2発はつと「火星かせい15型がた」1発はつを発射はっしゃしました。

いずれも通常つうじょうより角度かくどをつけて高たかく打ち上うちあげる「ロフテッド軌道きどう」で発射はっしゃし、このうち、「火星かせい14型がた」についてアメリカ国防こくぼう総省そうしょうは、5500キロ以上いじょうを飛行ひこうする能力のうりょくがあると分析ぶんせきしています。

また、「火星かせい15型がた」について北朝鮮きたちょうせんは、「アメリカ本土ほんど全域ぜんいきを攻撃こうげきできる新型しんがたのICBM」と主張しゅちょうしていて、韓国かんこく国防省こくぼうしょうは、射程しゃていが最大さいだいで1万まん3000キロを超こえ、アメリカの首都しゅとワシントンまで到達とうたつ可能かのうだと分析ぶんせきしましたが、大気たいき圏けんへの再さい突入とつにゅうなど技術ぎじゅつ的てきな検証けんしょうがさらに必要ひつようだとしていました。

その後そのご、北朝鮮きたちょうせんは、初はつの米べい朝ちょう首脳しゅのう会談かいだんを控ひかえたおととし4月つきにICBMの発射はっしゃ実験じっけんを中止ちゅうしすると表明ひょうめいしましたが、トランプ政権せいけんとの交渉こうしょうが行き詰いきづまると、去年きょねん12月つき、北西ほくせい部ぶトンチャンリ（東ひがし倉くら里さと）にある「ソヘ（西海にしうみ）衛星えいせい発射はっしゃ場じょう」で「重大じゅうだいな実験じっけんを行おこなった」と発表はっぴょうしました。

そして年末ねんまつの党とう中央ちゅうおう委員いいん会かい総会そうかいでキム・ジョンウン（金きむ正ただし恩おん）朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう委員いいん長ちょうがICBMの発射はっしゃ実験じっけんの中止ちゅうしを見直みなおす可能かのう性せいを示唆しさし、「遠とおからず新あらたな戦略せんりゃく兵器へいきを目撃もくげきすることになるだろう」と述のべて、トランプ政権せいけんを強つよくけん制けんせいしていました。

北朝鮮きたちょうせんのSLBM=潜水せんすい艦かん発射はっしゃ弾道だんどうミサイルとは

北朝鮮きたちょうせんは、1990年代ねんだい初はじめに入手にゅうしゅした旧きゅうソビエト製せいのSLBM＝潜水せんすい艦かん発射はっしゃ弾道だんどうミサイルを改良かいりょうして開発かいはつを進すすめてきたとされています。

北朝鮮きたちょうせんは開発かいはつしているSLBMを「北極星ほっきょくせい」と名付なづけ、2015年ねんに水中すいちゅうからの発射はっしゃ実験じっけんに成功せいこうしたと初はじめて発表はっぴょうしました。

2016年ねんには、4月つき、7月つき、8月つきと立て続たてつづけに発射はっしゃし、このうち8月つきの発射はっしゃでは飛行ひこう距離きょりがおよそ500キロに達たっしました。

そして去年きょねん10月つき、東部とうぶのウォンサン（元山もとやま）沖おきからSLBMを発射はっしゃし、北朝鮮きたちょうせんは「北極星ほっきょくせい3型がた」の発射はっしゃ実験じっけんに成功せいこうしたと発表はっぴょうしました。

このときの飛行ひこう距離きょりはおよそ450キロでしたが、通常つうじょうより角度かくどをつけて高たかく打ち上うちあげる「ロフテッド軌道きどう」で発射はっしゃされ、防衛ぼうえい省しょうは、通常つうじょうの角度かくどで発射はっしゃされた場合ばあい、射程しゃていはおよそ2000キロと分析ぶんせきしています。

さらに北朝鮮きたちょうせんは、SLBMを発射はっしゃできる潜水せんすい艦かんの建造けんぞうも進すすめているとみられます。

去年きょねん7月つき、国営こくえいメディアは、日本海にほんかいで任務にんむにあたる新あらたに建造けんぞうされた潜水せんすい艦かんをキム・ジョンウン（金きむ正ただし恩おん）朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう委員いいん長ちょうが視察しさつしたと伝つたえ、韓国かんこく軍ぐんはこの潜水せんすい艦かんについてSLBMを3発はつ搭載とうさいできるという見方みかたを示しめしていました。