中国が
中南米地域でも
存在感を
強める中、
日本、
アメリカ、ブラジルの3
か国は、
外交当局による
新たな
協議の
枠組みを
発足させ、
共通の
価値観を
踏まえ、
経済や
安全保障分野での
連携をいっそう
強化して
いく方針を
確認しました。
中国は
近年、
中南米地域でも
存在感を
強めていて、
おととしドミニカ共和国とエルサルバドルが
相次いで
台湾と
断交して
中国と
国交を
樹立した
ほか、
中南米諸国向けのインフラ
投資や
新型コロナウイルス
対策で
中国による
財政支援が
拡大しています。
こうした中、日本、アメリカ、ブラジルの3か国は、経済や安全保障分野での連携をいっそう強化するため、外交当局による新たな協議の枠組みを発足させ、日本時間の10日夜、ブラジルの首都ブラジリアで初めての会合を開きました。
日本からは外務省の林禎二中南米局長が出席し、民主主義や法の支配などの価値観を共有する3か国で、中南米地域にルールに基づく国際秩序が形成されるよう取り組んでいく方針を確認しました。
また、会合では高速・大容量の通信規格、5Gの通信網の整備について中国の通信機器大手ファーウェイなどの排除を念頭に、3か国の協力を強化することで一致しました。
政府は国際協調を重視するアメリカのバイデン新政権との連携を軸に、共通の価値観を有する各国との連携を強化していく方針です。
米ポンペイオ国務長官「民主主義の能力 高める」
日本、アメリカ、ブラジルの3か国が、外交当局による新たな協議の枠組みを発足させたことに関連して、アメリカのポンペイオ国務長官は10日の記者会見で、クラック国務次官が初協議に参加したことを明らかにしました。
そのうえで、「3か国の協議は連携して繁栄するために民主主義の能力を高めることになる」と述べ、民主主義国家による新たな枠組みに期待を示しました。
ポンペイオ国務長官は中国を共産党の一党支配による強権主義の国家だとしたうえで、対抗するためには民主主義国家の連携が欠かせないとしていて、日本、アメリカ、インド、オーストラリアの4か国の枠組みの強化も進めています。