戦国武将の
武田信玄が、
織田信長に
宛てた
書状が
新たに
見つかりました。
上杉謙信といくさになった
場合に、
信長が
味方につく
意志を
示したこと
に対する
感謝の
気持ちが
記され、
専門家は「
当時の
2人の
関係を
直接知ることが
できるインパクトの
ある発見だ」と
指摘しています。
この書状は、
東京 町田市にことし
3月に
開館する
予定の
泰巖歴史美術館が
古美術商から
購入したもので、
調査にあたった
東京大学史料編纂所が、
花押や
内容から
武田信玄が
織田信長に
宛てた
書状と
判断しました。
この中で信玄は、「どのようにお礼をしてよいかわかりません。越後と甲斐が戦いになったら何をおいてもお味方くださるとのこと、頼もしく存じます」などと記し、越後の上杉謙信といくさになった場合に信長が味方につく意志を示したことに対する感謝の気持ちを丁重に伝えています。
書状は信玄と謙信との間の停戦が破棄された元亀元年=西暦1570年ごろに書かれたとみられ、後に対立することになる信玄と信長が近しい関係にあったことや、信玄が信長の力を頼りにしていたことがうかがえるとしています。
書状を調査した金子拓准教授は「信玄から信長に宛てた書状は、写しも少ないので驚きました。信玄は信長を味方につければ謙信との戦いを有利に進められると考えていて、当時の2人の関係を直接知ることができるインパクトのある発見だ」と指摘しています。