Japanese News: 新型ウイルス肺炎ＷＨＯまもなく緊急委員会を開催

新型しんがたウイルス肺炎はいえんＷＨＯだぶりゅ-えいちお- まもなく緊急きんきゅう委員いいん会かいを開催かいさい

Jan 22, 2020 18:01

Furigana

ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-＝世界せかい保健ほけん機関きかんは、中国ちゅうごくで新型しんがたのコロナウイルスによるとみられる肺炎はいえんの患者かんじゃが増ふえていることについて対応たいおうを協議きょうぎするため、このあと日本にっぽん時間じかんの22日にち午後ごご８はち時じから緊急きんきゅうの委員いいん会かいを開ひらく予定よていです。委員いいん会かいでは最新さいしんの感染かんせん状況じょうきょうなどを踏ふまえて「国際こくさい的てきに懸念けねんされる公衆こうしゅう衛生えいせい上じょうの緊急きんきゅう事態じたい」にあたるかどうか判断はんだんする見通みとおしです。新型しんがたのコロナウイルスによるとみられる肺炎はいえんは、中国ちゅうごくの湖北こほく省しょう武漢ぶかんを中心ちゅうしんに感染かんせんが広ひろがり、中国ちゅうごくのほかに日本にっぽんやアメリカなどでも患者かんじゃが確認かくにんされています。こうした事態じたいを受うけて、ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-はスイスのジュネーブにある本部ほんぶで日本にっぽん時間じかんの22日にち午後ごご８はち時じから、中国ちゅうごくや日本にっぽん、アメリカなど各国かっこくの専門せんもん家かや保健ほけん当局とうきょくの担当たんとう者しゃなど合あわせて20人にん以上いじょうが参加さんかする緊急きんきゅうの委員いいん会かいを開ひらき、対応たいおうを協議きょうぎする予定よていです。

緊急きんきゅうの委員いいん会かいでは、電話でんわで各地かくちを結むすんで最新さいしんの状況じょうきょうについての報告ほうこくが行おこなわれ、専門せんもん家かが国くにを超こえて感染かんせんが広ひろがるおそれのある「国際こくさい的てきに懸念けねんされる公衆こうしゅう衛生えいせい上じょうの緊急きんきゅう事態じたい」かどうか判断はんだんする見通みとおしです。

ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-はこれまでに2009年ねんの豚ぶたインフルエンザや、去年きょねんのエボラ出血熱えぼらしゅっけつねつなどで「緊急きんきゅう事態じたい」を宣言せんげんしています。

今回こんかい、緊急きんきゅう委員いいん会かいが「緊急きんきゅう事態じたい」と判断はんだんした場合ばあい、ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-は空港くうこうや港みなとでの検疫けんえきの強化きょうかといった対策たいさくを各国かっこくに勧告かんこくするとみられ、感染かんせんの拡大かくだいを防ふせぐ国際こくさい的てきな対応たいおうが求もとめられることになります。

ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-による過去かこの「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」

ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-＝世界せかい保健ほけん機関きかんの「緊急きんきゅう事態じたい」は、2003年ねんに中国ちゅうごくやアジア各地かくちを中心ちゅうしんに広ひろがった新型しんがた肺炎はいえん「ＳＡＲＳ」での対応たいおうを踏ふまえて、2005年ねんに改正かいせいされた「国際こくさい保健ほけん規則きそく」に基もとづいて宣言せんげんされます。

「緊急きんきゅう事態じたい」は、▼病気びょうきが国際こくさい的てきに拡大かくだいし、ほかの国くにに公衆こうしゅう衛生えいせい上じょうの危険きけんをもたらすとみられ、▼緊急きんきゅうに国際こくさい的てきな対策たいさくの調整ちょうせいが求もとめられるときに、ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-のトップ、事務じむ局長きょくちょうが、「国際こくさい的てきに懸念けねんされる公衆こうしゅう衛生えいせい上じょうの緊急きんきゅう事態じたい」として宣言せんげんすることになっています。

これまでに「緊急きんきゅう事態じたい」が宣言せんげんされたのは、

▼2009年ねん４月しがつに、当時とうじ、新型しんがたとされたインフルエンザが世界せかい的てきに拡大かくだいしたとき、

▼2014年ねん５月ごがつに、手足てあしのまひなどを引き起ひきおこす、ポリオへの感染かんせん者しゃがパキスタンやシリアなどアジアやアフリカ諸国しょこくで増ふえたとき、

▼2014年ねん８月はちがつに、致死ちし率りつが高たかいエボラ出血熱えぼらしゅっけつねつが西アフリカにしあふりかのリベリアなどで広ひろがったとき、

▼2016年ねん２月にがつに、妊娠にんしん中ちゅうの女性じょせいが感染かんせんすると生うまれてくる赤あかちゃんに小頭こがしら症しょうなどの障害しょうがいが出でるジカ熱ねつがブラジルなど中ちゅう南米なんべいで拡大かくだいしたとき、

それに、▼去年きょねん（2019）７月しちがつに、エボラ出血熱えぼらしゅっけつねつがアフリカ中部ちゅうぶのコンゴ民主みんしゅ共和きょうわ国こくやウガンダで広ひろがったときの５ご回かいあります。

緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされると、ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-は加盟かめい国こくに対にたいし、事務じむ局長きょくちょうが勧告かんこくを出だすことになっています。

勧告かんこくは、感染かんせんの拡大かくだいを防ふせぐことや、人ひとやモノの移動いどうについて不ふ必要ひつような制限せいげんをしないという観点かんてんも考慮こうりょして出だされます。

これに基もとづいて、各国かっこくは対応たいおうを取とることになっていて、たとえば去年きょねん、エボラ出血熱えぼらしゅっけつねつに関にかんして緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされたとき、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、病気びょうきが発生はっせいしている国くにに行いく際さいには発生はっせい地域ちいきには近ちかづかず、患者かんじゃへの接触せっしょくを避さけるなどといった行動こうどうを呼よびかけるとともに、帰国きこく時じの検疫けんえきへの協力きょうりょくを呼よびかけました。