麻生副総理「経済政策に継続性持たせたこと大きい」
麻生副総理兼財務大臣は記者会見で、長期政権となった要因について「それぞれ、いろいろな難しい問題をくぐり抜けたうえでの成果だが、やはり党内が割れなかったことは大きかったのではないか」と振り返りました。
そのうえで「経済政策にきちんとした継続性を持たせることができ、それが景気を大きくし、きちんとしたものに変えていった大きな理由なので、継続性というのは大きい。長く続くと人事が停滞するなどと言われるが、そういったことがありうるということに常に配慮し、おなかの中に入れて対応していくことが大事なのではないか」と述べました。
高市総務相「課題は『慣れ』」
高市総務大臣は記者団に「長期政権によって外交力が非常に強くなっているほか、長期的に腰を据えて取り組まないといけない課題に対応できている。課題は『慣れ』が出てしまうことであり、内外の情勢の変化にアンテナを高くして迅速に対応し、リスクへの備えをしっかりすることが求められる」と述べました。
河野防衛相「外交・安保面で非常にいいこと」
河野防衛大臣は記者会見で「日本の政治が安定をしているというのは外交・安全保障の面から言えば非常にいいことだ。日米関係では、トランプ大統領との間の個人的に良好な関係に支えられ、安定した関係を築いてきた。国際会議の場でも安倍総理大臣がベテランの域に達していて、日本の発言に重きが置かれるようになったと思う」と述べました。
記者団が「『ポスト安倍』として総理大臣を目指すのか」と質問したのに対し「きちんと、まず自分の仕事をやっていきたい」と述べました。
森法相 「国民に信頼される行政 しっかりと」
森法務大臣は記者会見で「政権が長く続くことにより安定して国政が運営され、外交などにもメリットがある。長く続いていくことについてさまざまなご指摘があることについては内閣全体で真摯(しんし)に受け止めて、国民の皆様に信頼していただけるような行政をしっかりと執行していきたい」と述べました。
茂木外相「内政・外交で結果出し評価された」
茂木外務大臣は記者会見で「国際社会で日本の存在感は圧倒的に高まり、経済も間違いなくよくなっている。内政・外交ともに着実に結果を出してきたことが国民から評価された結果だ」と述べました。
そのうえで「ポスト安倍」について「固有名詞で誰がふさわしいと言うのは時期尚早だと思うが、安倍総理大臣とスタイルが一緒かどうかは別にして、しっかりとリーダーシップを発揮して成果を出す人物なのだと思う。候補として自分の名前が挙がっているとしたら大変光栄だが、外務大臣として北方領土問題など課題が山積する厳しい頂に挑戦しているところであり、今はそれに全力を尽くしたい」と述べました。
萩生田文科相 「教育再生など取り組んだ結果」
萩生田文部科学大臣は記者会見で「安倍総理のリーダーシップのもと、経済の再生、外交、安全保障の再構築、全世代型社会保障の実現に向けた取り組み、とりわけ文部科学省関連の政策で言えば、教育再生に向けた取り組みや、教育の無償化、負担軽減など一つ一つ課題に取り組んできた結果だと考えている。いずれにしろ、今後とも国民の皆さんと約束した項目について一つ一つ丁寧に実行していきたい」と述べました。
そのうえで「政策を継続的に前に進める利点や、外交上、ルールメーカーとして日本がこの7年間ふるまいを続けてきたことは大きな成果だと思う。他方、長く続けば慣れもあるだろうし、緊張感の欠けたところもあったんだろうと思う。長く続けることが目的で頑張ってきたわけではないと思うので、ここは気持ちを入れ替えて、しっかり日本国のリーダーとしてのその役割を果たしてもらいたい」と述べました。
加藤厚労相「具体的施策を積み上げた結果」
加藤厚生労働大臣は記者団に「さまざまな課題に対してしっかり問題意識を設定して方向性を明確にし、具体的な施策を積み上げてきた結果だと思う。私自身も一億総活躍や働き方改革に取り組んできた。ただ、長く続くと気が緩んだり慢心したりということが出てきがちなので、そうならないようにしっかり取り組んでいかなければならない」と述べました。
そのうえで、自身が「ポスト安倍」として総理大臣を目指すか質問されたのに対し、「これまでも高みを目指していくと申し上げているが、与えられた職責を一つ一つ果たしていくことに全力を尽くしたい」と述べました。
小泉環境相「大事なのは国民に理解得る努力」
小泉環境大臣は記者会見で「短期政権が続いた時代に比べ、長期政権のほうが国家としてメリットは大きい。国際秩序が大きく動く時期に長く政権運営を担ってきた部分は評価されるべきだ。100%称賛だけされるというのはどの政権もありえず、大事なのは国民に丁寧に理解を得る努力を尽くすことだ」と述べました。
また「ポスト安倍」候補の一人として今後どのように取り組むか記者団から質問されたのに対し、「アメリカの雑誌『タイム』で『次世代の100人』に選ばれ、気候変動政策で成功を収めつつあるという文脈で紹介してもらい、うれしく思う。みずからの発信が世界に届いている証明で、これからも発信を強めたい」と述べました。
田中復興相「復旧・復興は政権の大きな使命」
田中復興大臣は記者会見で「安倍総理大臣は、各大臣が復興大臣の思いを持って行政執行にあたってほしい、と述べており、東日本大震災からの復旧・復興は政権の大きな使命だと強調している。これからもさらに力を込めて、安倍総理大臣とともに努力してまいりたい」と述べました。
衛藤一億総活躍相 「経済・雇用と外交が評価される」
衛藤一億総活躍担当大臣は、閣議のあとの記者会見で、「経済・雇用、それから外交について大きな評価を与えていただいていると理解している。最長になったので、もっと気を引き締めてやらなければいけないと思っておられると思う」と述べました。
西村経済再生相 「経済の抜本的改善 大きい」
西村経済再生担当大臣は記者会見で「経済最優先で取り組み、実際に経済状況も政権発足前に比べて抜本的に改善できていることは大きい。さらに、TPP=環太平洋パートナーシップ協定や2度にわたる消費税率引き上げなどは、世論調査でも反対の人が多い政策だったが、わが国の将来を見据えて、やるべきことを正面から考えて議論し、国民にも粘り強く理解を求めていくという姿勢も評価されている一つではないか」と述べました。
そのうえで「長くなることで惰性や緊張感の緩みが出てきてはいけないので、気を引き締めて、緊張感を持ってやらなければいけないと改めて感じている」と述べました。
二階幹事長「首相が決断すれば総裁4選へ支援」
自民党の二階幹事長は記者会見で「国民の協力をいただき、自民党も安倍総理大臣を支持してきたが、それに応えて安倍総理大臣が若々しく行動しているのが国民に受けているところだと思う。今後さらなる活躍を期待したい」と述べました。
また「政府も党も緊張感を持って懸命に取り組んでいるところで、緩んでなどいない」と述べました。
そして安倍総理大臣の自民党総裁任期の延長について「私が『安倍総理大臣はどうだ』と聞かれたら『4選どうぞ』と言うのは当たり前だ。本人が決断すれば全面的に支援したい」と述べました。
一方で「ポスト安倍」については「あまり詳しくないので存じない。ポスト安倍なんて聞いてない」と述べました。
岸田政調会長「政権 長くなるほど難しい 緊張感を 」
自民党の岸田政務調査会長は記者会見で「これだけ長く政権を維持するには数多くの選挙を乗り越える必要があり、重みを感じる。日本政治のトラウマとも言われた消費税率の引き上げを2度実現するなど、さまざまな課題にバランスよく挑戦したことが国民からの支持につながったのではないか」と述べました。
そのうえで「長い政権の中で、閣僚の辞任などおごりではないかと言われる点が多くあったのも事実だ。絶えず心を引き締めて対応することは政権が長くなるほど難しいが、だからこそ緊張感を持って対応してもらいたい。与党としても言うべきことはしっかり言っていきたい」と述べました。
鈴木総務会長「課題に先んじて取り組んだ」
自民党の鈴木総務会長は記者会見で「昔は『待ちの政治』と言われた時代があったが、安倍政権はそれと真逆で、さまざまな課題に先んじて取り組んでいる。その姿勢が長期政権につながっていると思う」と述べました。
また「ポスト安倍」について「自民党には多彩な人材がいて、それぞれが真剣に政策に磨きをかけている。どんな政策が出てくるのか、党内外でしっかり評価することが重要だ」と述べました。
自民 世耕参院幹事長「日本経済を大きく改善」
自民党の世耕参議院幹事長は記者会見で「日本経済を大きく改善したことがいちばんの成果だ。外交で世界の中心的な立場を獲得できたことも大きい。非常に難しい世界のリーダーたちと対等に胸襟を開いて話せるのは安倍総理大臣しかいない」と述べました。
また、長期政権の弊害も指摘されていることについて「緩みは短くても長くてもあるものだ。一日一日いろんな事象が起こる中で、必死に仕事をしてきたのが安倍内閣だが、国民から批判を受ける点も出てくる。謙虚に批判を受け止めて行動を変えていくことも重要だ」と述べました。
公明 山口代表「みずからを戒め一層努力を」
公明党の山口代表は記者会見で「長期政権の実現には、政権を安定させていく与党や内閣の目に見えない努力も大いに寄与していると思う。さまざまな困難を乗り越えながら、着実に進めてきたということだ。長いがゆえに緩みやおごりが出てきやすいところがあるとすれば、内閣も総理大臣も与党もみずからを戒めて、国民にどう貢献していくか一層努力しなければならない」と述べました。