仙台市は、ことし2
月以降に
新型コロナウイルスの
感染が
確認された
検体の
一部を
調べたところ、80%が「E484K」と
呼ばれる
変異ウイルスだったと
明らかにしました。
仙台市によりますと、市内でことし2月から先月25日までに感染が確認された検体の一部、208件を国立感染症研究所で調べた結果、「E484K」と呼ばれる変異ウイルスが80%にあたる167件確認されたということです。
「E484K」は抗体の攻撃から逃れる性質を持つと考えられていて、ワクチンが効きにくくなる可能性や再感染しやすくなる可能性などが指摘されています。
一方、感染力が著しく高くなったり、症状が強くなったりするなどの変化はこれまでのところ報告されていないということです。
仙台市の郡市長は、市議会でこうした内容を報告したうえで、「E484K変異株にどのように対応するかは今直面している課題だが、基本的な予防策を徹底することに尽きる」と述べました。
感染症対策専門家「引き続き調べる必要」
感染症対策に
詳しい東北医科薬科大学の
賀来満夫特任教授は「
宮城県での
感染拡大の
要因の1つとなった
可能性はあるが、『E484K』によるワクチンへの
影響は
今のところなさ
そうだと
考えている。
まだはっきりと
分かっていないこともあり、
引き続き
調べていく
必要が
ある」と
指摘しています。
賀来特任教授によりますと、これまでに確認された変異ウイルスの傾向として、大阪など関西では感染性を高めるとされる「N501Y」という変異の割合が多く、東京など東日本では「E484K」の割合が多くなっているということです。