おととしの
九州北部豪雨で
大きな被害を
受けた
福岡県朝倉市で、
竹で
作ったやぐらに
火をつけ
無病息災を
願う伝統の
鬼火たきが
2年ぶりに
行われました。
朝倉市杷木松末の
石詰集落では、
1年間の
無病息災を
願う鬼火たきを40
年以上前から
行っていますが、
九州北部豪雨で
多くの
住宅が
流されて
5人が
犠牲となったため、
去年は
行うことができませんでした。
2年ぶりに行われた3日の鬼火たきでは、高さおよそ7mの竹のやぐらに火がつけられると、ぱんぱんという音とともに勢いよく燃え上がりました。
石詰集落は「二次災害のおそれがある状態が継続している」として自宅に寝泊まりすることができないため、今も仮設住宅などで避難生活を続けている人たちは、炎を見つめながらこの1年の無病息災と被災地の復興を願ったあと、餅を焼いて皆で食べていました。
豪雨で自宅が全壊した67歳の女性は「鬼火たきをすることができて涙が出るほどありがたいです。気持ちを一歩一歩、前に向かせるために頑張ります」と話していました。
小嶋喜治区長は「きょうのように皆さんと顔を合わせるのが何よりも楽しみです。ことしは復興が進んで、先が見えるような年になってほしいです」と話していました。