大リーグで
投打の
二刀流でプレーするエンジェルスの
大谷翔平選手がデビューしてから、
日本時間の
30日で
1か月がたちます。
大谷選手は
この間、ピッチャーしては
2勝、バッターとしてはホームラン
4本を
打つなど、
当初の
予想を
覆す活躍を
見せて、
アメリカでも
注目度が
高まる一方です。
大谷選手は
先月29日、
日本時間30日のアスレティックスとの
開幕戦で
指名打者として
先発出場し、
大リーグデビューを
果たしました。
それから1か月、大谷選手は28日までにバッターで12試合に出場し、打率3割4分1厘、ホームランが3試合連続を含む4本、12打点の好成績を残しました。
ピッチャーとしては4試合に登板して2勝1敗で、8日のアスレティックス戦では、7回をヒット1本・無失点で三振12個を奪い、6回まで1人もランナーを出さないピッチングで圧倒しました。
この1か月、大谷選手は投打の二刀流で上々の滑り出しを見せましたが、ベーブ・ルースとも比較されるこの活躍を誰もが予測できたわけではありませんでした。
シーズン開幕前のキャンプで大谷選手はピッチャーとして登板したオープン戦2試合の防御率は27.00、バッターとしては、32打数4安打の打率1割2分5厘で、ホームランなどの長打はなく投打ともに苦しみました。
他球団のスカウトの中には、大リーグのレベルには及ばずマイナーリーグから経験を積むべきだとか、ピッチャーで投げるボールは棒球で、今のままでは通用しない、さらにバッターとしては高校生のレベルに見えるなど、厳しい見方をする関係者もいました。
大谷選手はこうした懐疑的な声をよそに、開幕直前までみずからの調整を進め、力強く腕を振って球威、球速のある速球と、高速のフォークボールと言われる決め球のコントロールを取り戻しました。
また、バッターとしてはアメリカのピッチャーの早いモーションに合わせるために、右足をあげるバッティングフォームからノーステップで打つ方法に変更しました。
大谷選手は、日本のプロ野球とはプレースタイルなどにさまざまな違いがある大リーグに適応力を発揮してこの1か月の間にアメリカンリーグの週間最優秀選手にも選ばれるなど、さまざまな記録に名前を刻みました。
アメリカのメディアや大リーグの選手の中からは、二刀流で活躍する大谷選手が、アメリカの野球界の概念に変化をもたらす可能性があるという意見が出始めるなど、大谷選手への注目度はアメリカでも高まる一方で、日米で鮮烈な印象を残した1か月となりました。