火星では
現在、
激しい砂嵐が
起きていて、
火星から
画像を
送り
続けてきた
探査機「オポチュニティー」と
通信できなくなっていると、
NASA=
アメリカ航空宇宙局が
発表しました。
NASAは、
砂嵐が
収まるのを
待って
復旧を
図ることにしています。
NASAによりますと、
火星では、
先月末から
砂嵐が
激しくなり、
現在は
火星の
表面の
4分の
1に
当たるおよそ3500
万平方キロ、
アメリカとカナダ、
それにロシアを
合わせたほどの
広大な
範囲が
砂嵐に
覆われています。
NASAによりますと、探査機オポチュニティーは砂嵐の中にあるため、今月10日を最後に通信できなくなっているということです。太陽の光が届かないために充電できないうえ、最後に通信できたときは、表面の温度が氷点下30度にまで下がっていたということで、オポチュニティーは危機にさらされているとしています。
オポチュニティーは電力の消費を防ぐため、ほとんどの装置を停止しており、NASAは、砂嵐が収まるのを待って復旧を図ることにしています。
オポチュニティーは、2004年1月に火星の表面に降りたったあと、3か月とされた活動期間を大幅に超えて、14年以上たった今も詳しい画像を送信し続け、地質などの分析に貢献しています。
NASAの担当者は、「愛する人が危篤になったようなもので、とても心配している。砂嵐がいつまで続くかわからないが、復旧できることを願っている」と話しています。